茅ヶ崎の最新ニュースやお得情報、そして、美しい海や風景写真などをSNSで発信している『茅ヶ崎テレビ』。【特別インタビュー・前編】『茅ヶ崎テレビ』ってどんな団体?会社なの?では、その誕生秘話や活動内容についてお聞きしました。
後編では、実際に活動しているメンバーにインタビュー!「どんな人たちが運営してるの?」「どんな風に制作・発信しているの?」。引き続き、みんなが知りたい『茅ヶ崎テレビ』の謎や疑問に迫りました!
(左から)
■岩本 真季さん(撮影アシスタント・スタッフ歴6年)/生まれも育ちも茅ヶ崎。本職は動画編集。
■岩田 朱理さん(レポーター・スタッフ歴5年)/石川県輪島市出身。2016年に都内から茅ヶ崎へ移住。子育てをしながら、「おもしろいことをやる」会社を手掛けている。
■藤川 忠彦さん(茅ヶ崎テレビ発起人・CEO)/兵庫県神戸市出身。都内を拠点に、コンピューター技術を駆使し、映画や舞台、テレビ、ビデオ向けの作曲や編曲を音楽制作を行う。結婚を機に茅ヶ崎へ。IT関連事業や音楽・映像プロデュースなど、幅広い事業を手掛けている。
■朝倉 誠さん(カメラマンFacebook担当・スタッフ歴7年)/鳥取県出身。リーマンショックを機に鎌倉の不動産会社に転職し、その後自ら希望して茅ケ崎駅南口の店舗へ異動。11年前に横浜から茅ヶ崎に転居。
■横田 英彦さん(カメラマンInstagram担当・スタッフ歴6年)/横浜市出身。会社員。22年前に子育てを機に茅ヶ崎へ。
全員ボランティア!音楽やカメラ…それぞれの「好き」をカタチに
運営するメンバーは、藤川さんをはじめ、全員がボランティア。今回、インタビューに応じてくれたメンバーはごく一部で、参加できなかった人や、しばらく活動をしていない人も含めると、14、15人のメンバーがいるそうです。
かつては撮影や編集などを行う活動拠点がありましたが、現在はそれぞれの拠点で活動を行っています。『茅ヶ崎テレビ』で活動するきっかけや、情報を発信する中で、メンバーはどんなことを意識しているのかをお聞きしました。
茅ヶ崎の「人の良さ」を伝えたい
横田さん 藤川さんとの出会いをきっかけに、6年前からInstagramの写真を担当しています。週末に朝陽と夕焼けをメインに撮影していますが、人をいれたシルエットにはこだわりがあります。あとは何の特徴のない日でも、砂浜の風紋や犬の足跡など、その時のひらめきを大切にしています。多くの方が見てくれて「いいね!」を押してくれるので、励みになりますね。でも、自分が良いなと思った写真は、不思議と数字が伸びないんですよね(笑)
藤川さん 動画にも同じようなことがあって、照明器具立てて、2カメラで撮影して編集したものより、自分のスマホで手振れして適当に撮影した動画が4万リーチあったりして。
岩本さん 日頃の苦労は何なんだろうって(笑)
藤川さん SNSなので、作り込まず、ナチュラルでプライベート感がある方が、受けるのかなと感じています。
岩田さん 私は、藤川さんからよく『プロにならなくて良い』って言われていて。取材先でのコメントもあくまで市民や主婦での目線で、感じたことを率直に言うように意識しています。なので、良いことをあまり言わないようにしています。
藤川さん あまりに素直すぎて、やばいこともたくさん言っているので、編集でカットしていますけれどね(笑)
岩田さん 引越してきた5年前は、茅ヶ崎に友だちも知り合いもほとんど居ない状態だったのに、取材を通していろんな方と出会えて、すぐに街に溶け込めました。お店の取材でも、その店主やスタッフさんのことを好きになって、プライベートでも通うようになることが多いです。
藤川さん 動画を撮る時は、基本的にはリハーサルも台本もありません。演出すればするほど、フェイクニュースになってしまうので、その場に行って『じゃあ、撮影しまーす』という感じです。たった15分ぐらいの動画のために2〜3時間カメラを回しているんです。だから、みなさんが素ですね。
藤川さん 整体や美容サロンなどの体験レポも行っていますが、取材先の選定には基準があります。それは基本的には「人」です。その店の人と話をして、茅ヶ崎の人たちに絶対紹介したいなと思うことだけを選んでいます。技術やサービスが優れていると言うのが前提にありますが、その人に魅力を感じなければ紹介はしません。
朝倉さん わたしはFacebookグループの「茅ヶ崎写楽隊」に写真を投稿したことがきっかけです。SNSで個人で楽しんでいた茅ヶ崎の海の写真が、公共の場に出た瞬間に「いいね!」がドバドバ付いて、『すごいことが起きるんだ』って実感しました。ですから、ボランティアというよりは、逆に写真を発信する場を与えてもらっているという感じです。茅ヶ崎での暮らしを楽しんでいることを、市内外のユーザーのみなさんにも伝えたいなと思っています。
人と人をつなぎ、自分らしくいられる居場所
仲睦まじく、まるで学生時代のサークルのような雰囲気のメンバーたち。仕事や子育ての合間を縫って活動していますが、あくまでも無償ボランティアです。それでも、何年も続けている理由について、それぞれ「人とのつながりや、やりがいがあるから」と微笑みます。
岩本さん 私は前職の時、職場と家の往復だけで、外で誰かと接するということがありませんでした。でも、藤川さんのお手伝いをするようになってからは、取材でいろんな方と出会えたり、見てくれる方から反響があるのが、すごく楽しくて。今は楽しいから続けていられますね。
岩田さん 私も仕事で都内に出てしまうので、私にとって「茅ヶ崎テレビ」は茅ヶ崎の人と関われる大切な場。茅ヶ崎に住んでいる意味を与えてくれています。ここでの出会いが、自分のビジネスにつながったこともありますし、活動をしていなかったら、きっと友だちもできていなかったと思います。
朝倉さん ぼくはパソコンなどで色補正はせずに、写したそのままを、スマホに転送して、ものの「10秒前の夕陽」とかを投稿しているんです。家に帰って数時間たってから投稿するのは、リアリズムにかけちゃいますから。そうすると、「私も同じ海を見ていました」と反応してくれる人もいて、1枚の写真をきっかけに、同じ時間を共有し、いろんな方とつながれることがうれしいですね。
茅ヶ崎への「恩返し」
藤川さん とにかく茅ヶ崎が大好きなので、「恩返し」したいという気持ちだけです。茅ヶ崎は素晴らしい街なので、その魅力をもっと市外の人に伝えていきたいですね。桑田佳祐さんやサザンオールスターズの力を使って、彼らの情報を『茅ヶ崎テレビ』に流すことで、全国のファンを寄せて、そこで茅ヶ崎の魅力を知ってもらう機会になれば。サザンファンは100万人いるので、そのうちの数百人でも茅ヶ崎に魅力を感じて、移り住んできてもらえたら最高ですよ。
横田さん ぼくは、茅ヶ崎の風景とかを撮影して「茅ヶ崎のプロモーション動画」みたいなものを作れたらと思って、準備をしています。
既成概念にとらわれず、常に新しいことに挑戦してきた『茅ヶ崎テレビ』ですが、「今後のビジョンは無い」ときっぱり。世の中の流れの中で「面白い」と思うことへのアンテナを張り巡らし、直感や出会いを大切にしながら、茅ヶ崎情報を発信し続けていくそうです。これまでの常識が覆ったコロナ禍の時代、『茅ヶ崎テレビ』がどんな仕掛けをしてくるのか、今後も目が離せませんね!