住民がひまわりの世話をしながら、登下校中の子どもを見守る――。市内南西部の湘南地区で、防犯のための新たな試みが始まりました。主催の湘南地区まちぢから協議会は、ミニひまわりのプランター50個を用意。2021年6月から地域内の希望者に、先着で配布します。
協議会のねらいは、地域住民に朝夕の水やりなどをしてもらいながら、登下校中の子どもたちを見守ってもらうこと。日常生活の中で、無理なく見守り活動をすることは「ながら見守り」と呼ばれ、神奈川県警などが奨励しています。
この取り組みは、協議会と茅ヶ崎・寒川防犯協会が、新たな防犯対策として企画。茅ヶ崎スマートウエルネスパーク(株)とBRANCH茅ヶ崎テナント会の協賛で、種やプランターを購入し、3月から準備を進めてきました。
5月18日には、協議会の後藤金蔵会長(74)の自宅庭で、地域のボランティアが配布前の準備が行われました。プランターには苗が3つずつ植えられており、みずみずしく葉を広げています。
防犯協会は今後、湘南地区を「モデル地区」とし、他エリアにも広めていきたい考えです。協会担当者は「子どもたちに、『地域に守られている』と感じてもらうきっかけになれば」と話します。
地域内の交流にも
湘南地区ではこれまでも、地域ぐるみでさまざまな防犯対策を実施してきました。そのひとつが、振り込め詐欺対策です。
2017年に地区内で16件の被害があったことを受け、中島中学校の生徒に、振り込め詐欺に関する寸劇を地域向けにしてもらう企画を発案。地域ぐるみで啓発活動をしてきたところ、地区内の振り込め詐欺被害は、2019年11月以降0件に抑えられているとのことです(2021年5月現在)。後藤会長は「今回の取り組みも、防犯はもちろん、地域内の交流につながっていけば」とコメントしました。
ミニひまわりのプランターは、湘南地区の在住者先着50人に配布されます。申し込みは2021年6月1日(火)午前10時30分から、コミュニティセンター湘南【電話】0467・57・5655へ。