栗に勝ると言われるおいしさが特徴の「幻の平塚クリマサリ」が8月23日、神奈川県と生産者団体で構成される「かながわブランド振興協議会」の審査会で、「かながわブランド」に新規登録された。これにより平塚産のかながわブランド登録品は、18品目20登録品となった。
登録された団体は湘南農業協同組合甘藷部会(馬鳥晴夫部会長)。馬鳥部会長は「かながわブランドの認定を受けることができてよかった」と胸をなでおろす。
クリマサリとは
クリマサリは昭和30年ごろから平塚で栽培が始まり、現在は大野地区の18の農家で栽培されている。大野地区の畑は、砂地で水はけがよいため、クリマサリの栽培に向いているという。サツマイモよりも2、3週間ほど苗の植え付けが早く、収穫も8月中旬ごろから始まる。
クリマサリは、ホクホクとした食感と、上品な甘さが「栗」にも勝るおいしさということから名づけられた。油との相性が良く、菓子作りに向いているという。
販売中
9月6日にはJA湘南大野支店で初出荷が行われ、生産者が丹精込めて栽培したクリマサリを持ち寄った。馬鳥部会長は「天候に恵まれ、昨年よりもよくできた」と太鼓判をおす。昨年度の出荷量は10・5トンで、今年度も同程度の出荷量を見込んでいるという。
同部会では、安定して品質の高いクリマサリを生産するため、良質な苗の確保や講習会を開催し、栽培技術の向上や継承に取り組んできた。
クリマサリは「あさつゆ広場」で、収穫が本格化する9月から10月中旬まで購入できる。