SDGsを瀬谷区から推進
持続可能な社会をめざす国際目標「SDGs」。貧困の解消、自然環境保護、ジェンダー平等などあらゆる課題をクリアするための17の目標と169のターゲットが定められ、2030年までの達成を目指しています。
「2030SDGs探訪の会」(相原信行代表)は、SDGsを瀬谷区の身近な事柄と関連させながら、自然保護を展開する区民グループ。今回は、事務局で環境再生医上級の奈良部岩次さんに目的や取り組み、目標をお聞きしました。
多彩な自然保護団体のメンバーが集う

奈良部さん。環境保護への造詣が深い。
奈良部さんによると、同会は瀬谷区を拠点に活動している、下記のような団体の会員有志などで構成されているそうです。
- NPO法人楽竹会
- ホタルの里山づくり実行委員会
- 宮沢の森愛護会
- 和泉川・東山の水辺愛護会
- 生け花「青棘会」
- 心の書家「煬竹」
- せやふれあい農場
- 神奈川ひょうたん会
- 日本在来種みつばちの会
様々な自然環境保護のノウハウを持つ多様な人材が揃っていますね。
国際園芸博覧会の開催に向けて

27年の花博が開催予定の旧上瀬谷通信施設。豊かな自然が残る
設立の大きな理由は、花と緑の祭典「国際園芸博覧会」が2027年に旧上瀬谷通信施設で開かれるからから。〝花博〟とも呼ばれるこのイベントは
- 会場規模は最大100ヘクタール(東京ドーム21個分)
- 想定参加者数1500万人(※横浜市の試算)
という、国際的ビッグイベント。この花博に向けて、そして、SDGs達成のために、地元である瀬谷区から自然環境保護の大切さを発信していこうと発足したそうです。
私たちの生活に欠かせないミツバチの飼育に挑戦

瀬谷区阿久和南に設置した養蜂箱
大きな目標が、横浜市の「緑の10大拠点」の一つで、花博会場から近い「上瀬谷・川井・矢指地区」を活かして、動植物と自然が共生する場所を創ること。特に注力しているのが、「養蜂事業」です。
「この世からミツバチがいなくなったら、4年後には人類も滅びる」
こんな話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。その真偽はともかく、「世界の食料の90%を提供する100種類の農産物のうち、70種類以上がハチの授粉で媒介されている」(国連環境計画の2011年報告)とあるように、私達の生活にミツバチは欠かせない存在です。
同会では、二ホンミツバチを誘引しようと、会員や区民のお宅、神社の境内、旧上瀬谷通信施設内の農地など様々な場所に巣箱を設置。「飼育を通して、自然環境や生態系に意識を向ける機会にもなるはず。農作物の実りにも貢献できれば」と奈良部さんは語ります。
横浜市に提言も

横浜市に提言してきた意見書
花博開催に向け、二ホンミツバチの育成など様々な提言を横浜市に行っている同会。
奈良部さんは「自然環境を守る文化を瀬谷区に根付かせたい。そして、私たちの暮らしを支える文明と融合させられれば」と意気込みを話しています。