駅で売らない「駅弁」って?三浦半島の駅弁プロジェクトに迫る!購入可能場所もご紹介

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駅で売らない「駅弁」って?三浦半島の駅弁プロジェクトに迫る!購入可能場所もご紹介

旅に出るときの楽しみの一つが「駅弁」という方も多いのではないでしょうか?ご当地の「味」が詰まっていて、旅の気分を疑似体験できるとあって、百貨店やスーパーの「駅弁祭り」も人気ですよね。

お弁当で横須賀を元気に!

そんな中、昨年「横須賀でも駅弁を」―と、追浜の飲食事業者の発案で始まった「駅ごと弁当」の取り組み。「駅ごと」というのがキモで、駅では売らないのです。「コロナ禍で来店客が減っている飲食店や沈滞している街を、お弁当販売で元気にしたい」。これが大きなコンセプト。三浦半島にある京急とJRの駅ごとにテーマを設けて、地元飲食店オリジナルのお弁当を開発しよう、という試みなのです。

昨秋のキックオフイベント前には試食会も開きました

スタートは2020年の秋。追浜の2店舗が地元関係者などと「駅弁半島実行委員会」を立ち上げました。「追浜駅弁」の特徴は、横浜ベイスターズの練習場があることから星型にくり抜いた野菜を入れています。これに加えて、「横須賀産の野菜を使っていること」も共通事項。

衣笠は「桜と三浦一族に関連した焼き印」久里浜は「黒船の焼き印」横須賀中央は「地元の海苔」…などをテーマにしています。目標は三浦半島の「全駅」で展開すること。「この駅だったら、こんなテーマはどう??」そんなアイデアも歓迎しています。

  • コロナ禍でテイクアウトのお弁当を始める飲食店が増えましたが、その違いは「駅弁」の「駅ごとテーマ」を持っていることではないでしょうか。有名な特産品が無くても、地域の特徴を取り込んだお弁当は「唯一無二」。そして、駅弁に付き物の「のし」は、実行委員会に参加している立教大学の学生さんがデザインしてくれました(各店舗でアレンジしています)。今後は、京浜急行にご協力を頂いて、昔の車両や駅舎の写真ものしに入れられたら…そんな相談もしているそうです。

「環境に配慮」も大きなテーマ

京急とJR(っぽい)ロゴのデザインはオリジナルで制作

ホームの駅名看板を模した箸袋は密かな人気で、捨てるのがもったいない!全駅分集めたい!とコレクションごころをくすぐります。持ち帰りの袋もバイオマス原料(植物由来のプラスチック)を用いたものを導入。三浦半島の京急全駅名を印字しています。

  • そして、テイクアウトの需要増加で課題となっているプラ製容器のゴミ。参加各店と相談しながら、できる限り廃棄しやすい素材を使うようにしています。横須賀や三浦という土地柄、「地元野菜を使う」ことで、運送のエネルギーも低く抑えられます。「環境負荷をかけない」ということも大切に考えています。「地元駅弁」にはそんな意義もあるのです。

どこで買えるの?

今のところ「駅では売らない」ので、どこで買えるのか?となりますよね。そこで、追浜では「15の市」というイベントを今年の春から始めています。開催日は毎月15日、場所は追浜駅前にあるサンビーチ追浜・入口付近のスペース。曜日関係なく15日に販売することを定着させています。10月15日は追浜の2店舗と浦賀の1店舗が参加していました。次回は11月15日になります。

販売の目印の幟(のぼり)も駅名看板風

会場では地ビールやサイダーも販売。冷蔵ショーケースの電源が必要!ということで、追浜生まれの電気自動車「リーフ」も登場。電気を供給している様子を見ることができます。「地域の活動に協力したい」という日産追浜工場さんの声掛けで実現しました。地元の長年のつながりから、活動の輪が広がっています。

電源車としての「リーフ」の活用例が分かります。横須賀ならではのコラボですよね

「総合的な学習」の題材にも

昨年末、追浜駅前での販売イベントに訪れた鷹取小学校の先生が「授業に取り入れたい」と考えて、駅弁の実行委員会に直談判。今年度の5年生の総合的な学習の時間で、小学生がプロデュースするお弁当作りのプログラムが進んでいます。地元の海産物について学んだり、学校の校庭で野菜を育てたり。お弁当に合ったメニューは何か?など実行委員会のアドバイスを受けながら進めています。ゴールは地元スーパーでの販売イベント(12月を予定)。「自分たちが住む街のことを知る」「(弁当という)商品を作る」という学びにつなげています。「初めて深浦漁港に行った」という児童も。貴重な体験の場となっています。

https://www.townnews.co.jp/0501/2021/07/16/583443.html

タウンニュース横須賀版 2021年7月16日号より

「駅ごと弁当秋祭り2021」11月24日開催

定期的なイベント販売は、今のところ追浜の「15の市」のみですが、横須賀市内の「駅ごと弁当」が大集結する催しが11月24日(水)に行われます。題して「駅ごと弁当秋祭り2021」。会場は市役所前公園で、20種類近くがずらりと並びます(雨天時は市役所地下にある横須賀セントラルキッチンで販売)。お弁当の「ワクワク感」と、地元の飲食店が考え抜いた「駅ごと」コンセプト。その両方を楽しんでみてはいかが?

開催日

2021年11月24日(水)
11:00から14:00

住所

神奈川県横須賀市小川町9

市役所前公園

公開日:2021-10-20

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