新型コロナウイルスの「第6波」やオミクロン株など変異株の流行に備え、藤沢市と藤沢市医師会は先月9日、コロナ対策で連携を強化するための協定を締結した。第5波の教訓を基に医療体制を整備し、ワクチンの追加接種や拡大接種に向けた体制拡充を図る。
協定は新型コロナウイルスやワクチン接種に関連し▷迅速で緊密な情報交換、情報共有の強化▷検査と治療機会の確保▷自宅療養時の医療提供体制の確保など▷前倒し接種や対象拡大時の対応など―4点を盛り込む。
市によると市内でも爆発的に感染が拡大した第5波では自宅療養者の死亡はゼロだったものの、医師による電話診療が円滑につながらないケースなどがあった。そこで従来1人の輪番体制を状況に応じて増やすことや、薬剤の早期処方など感染が再拡大したときの対応を確認。第5波を踏まえ、予め想定される課題を双方が共有することで混乱を防ぎ、患者が取り残されないようにする狙いがある。協定に際し、鈴木恒夫市長は「これまで以上に情報や課題の共有を図りながら、市民本位の改善を重ねていく」とコメントした。
医療機関に協力金<年末年始の発熱診療>
年末年始の新型コロナウイルス対策を巡り、藤沢市は発熱患者の診療や検査を行う医療機関に協力金を支給する。昨年の市議会12月定例会に提出した補正予算に関連費用2295万円を計上。対象は昨年12月29日から1月3日までの6日間、県指定の発熱診療等医療機関が1日合計4時間以上、発熱患者の診療を受け入れる場合、1日あたり5万円を支給。新型コロナウイルス感染症の検査を行った場合は5万円を加算する。
また保険薬局についても対象期間に1日4時間以上の開局で1日あたり1万5千円、8時間以上だと3万円支給する。支給は県との連携事業。財源は国庫支出金を活用する。