「低CO₂川崎ブランド❜21」が決定。旭化成とルートレック・ネットワークスが大賞受賞!

シェアする

二酸化炭素(CO₂)排出量の削減につながる川崎発の製品・技術などを認定する「低CO₂川崎ブランド」

2021年度の大賞に、

  • 旭化成株式会社(川崎区)の『イオン交換膜「Aciplex™(F7001)」』と、
  • 株式会社ルートレック・ネットワークス(高津区)の『AI自動潅水施肥システム「ゼロアグリ」』

の2製品が選ばれました。

そのほかにも、9件の製品・技術を認定。今回は2021年度に認定された「低CO₂川崎ブランド」全11件について、一つずつ紹介していきます。

<目次>
●その1:市域外で約115万トンのCO₂削減に貢献!世界シェアNo.1のイオン交換膜
●その2:デジタルファーミングで、食の課題解決と環境負荷軽減を両立!
●その3:廃棄物量が10分の1に!フレキソ廃水の処理装置
●その4:作業負担も軽減した軽い消火設備用鋼管
●その5:省エネ&省資源化されたマイクロ波半導体
●その6:省エネ&省スペースで紙幣を鑑査
●その7:ライフサイクルコストの低減に貢献するビル用マルチ空調システム
●その8:ナノ技術によって、石油の燃費を向上
●その9:切削油の代替として注目!アルカリ電解水の生成装置
●その10:検診車に搭載可能!排ガス・騒音・CO₂を削減する蓄電池
●その11:未使用の生コンから再生!サスティナブルセメント
●『低CO₂川崎ブランド』事業とは?

●2022年度の募集も5月にスタート

その1:市域外で約115万トンのCO₂削減に貢献!世界シェアNo.1のイオン交換膜

旭化成株式会社(川崎区)の『イオン交換膜「Aciplex™(F7001)」』

イオン交換膜は食塩水を電気分解して、水素、塩素、苛性ソーダを生成するときに使用されています。「Aciplex™ (F7001)」は、高い成膜技術と使用ポリマーの性能向上で、製品使用時の電解電圧を低減し、今まで以上の省エネ化を実現しました。「Aciplex™ 」は海外を中心に普及していて、イオン交換膜での世界シェアはなんとNo.1。F7001は市域外で約115万トンのCO₂削減に貢献しました。

▲<目次>に戻る

その2:デジタルファーミングで、食の課題解決と環境負荷軽減を両立!

株式会社ルートレック・ネットワークス(高津区)の『AI自動潅水施肥システム「ゼロアグリ」』

「ゼロアグリ」は、農作業での水やりや肥料散布などをIoTとAI技術をつかって自動化し、「高収量・高品質・省力化」を実現したAI潅水施肥システムです。日射量や土壌の水分や塩類量から蒸散量を推定し、植物が必要としている分だけを与えることを可能にしました。施肥量が最適化されるため慣行栽培に比べて肥料の使用量が減り、CO₂も削減。例えば、夏秋トマト1トンを栽培する場合は、約48%ものCO₂削減になります。また、生産性向上と水・肥料の最適化によって食糧難や水資源の枯渇、環境負荷などの課題解決に貢献することで、SDGsの達成にも寄与します。

その3:廃棄物量が10分の1に!フレキソ廃水の処理装置

荏原工業洗浄株式会社の「フレキス1000」

荏原工業洗浄株式会社(川崎区)の『水性フレキソインキ廃液などの樹脂懸濁水廃水処理装置「フレキス1000」』

凸版印刷方法のひとつ「フレキソ印刷」で出る工業廃水(フレキソ廃水)はこれまで、すべて廃棄物として処分されてきました。そんな中、「フレキス1000」は独自技術によって脱乳化に成功。ろ過処理することで、「固形」と下水放流できる「ろ過水」に分け、廃棄物量を10分の1にまで抑えました。CO₂排出量は約75%の削減です。

▲<目次>に戻る

その4:作業負担も軽減した軽い消火設備用鋼管

JFEスチール株式会社の「FAST®10」

JFEスチール株式会社東日本製鉄所(京浜地区)(川崎区)の『消火設備用軽量鋼管「FAST®10」』

屋内消火栓などの消火設備に使われている鋼管。20%軽量化したことで、鉄の製造工程や鋼管の輸送時に出るCO₂を削減。一般的な鋼管と比較して約19%減少しました。また、軽量化によって、施工時の作業員の負担も軽減されました。JIS規格品と同等の強度や耐食性、耐熱性があるとして、(一財)日本消防設備安全センターの性能評定も取得している製品です。

その5:省エネ&省資源化されたマイクロ波半導体

東芝インフラシステムズ株式会社の「マイクロ波半導体」

東芝インフラシステムズ株式会社小向事業所(幸区)の 『マイクロ波半導体「Ku帯 100W GaN HEMT(TGI1314-100シリーズ)」』

マイクロ波半導体は、レーダや衛星通信装置のマイクロ波電力増幅器に使われています。東芝インフラシステムズ株式会社は、出力動作が高いときでも歪みを抑える技術を開発したことで、これまで50W級が最大だったKu帯(12~18GHz帯)GaN HEMT(窒化ガリウム高電子移動度トランジスタ)の出力電力を、100Wまで引き上げることを可能に。従来の出力電力50W製品2個分と比較して、約5%のCO₂削減につながりました。

▲<目次>に戻る

その6:省エネ&省スペースで紙幣を鑑査

東芝インフラシステムズ株式会社の「銀行券鑑査機」

東芝インフラシステムズ株式会社小向事業所(幸区)の『銀行券鑑査機(FS-2000)』

こちらも東芝インフラシステムズ株式会社小向事業所の製品。海外の中央銀行や現金処理センターに設置されている装置で、紙幣の枚数計算や真偽判定、方向揃えなどを担っています。同社では、高効率デバイスの採用や最適制御などで省エネ化を実現。また、コンパクト設計としたことで、原材料調達から生産、流通・販売、使用・維持管理、廃棄・リサイクルなど一環してCO₂削減を可能にしました。旧製品と比較し、約18%の削減です。

▲<目次>に戻る

その7:ライフサイクルコストの低減に貢献するビル用マルチ空調システム

東芝キヤリア株式会社の「スーパーマルチuシリーズ」

東芝キヤリア株式会社(幸区)の『ビル用マルチ空調システム「スーパーマルチuシリーズ」(P224形、P280形等計12機種)』

同社の旧製品と比べて、最大約24%のCO₂排出量の削減に成功した製品。その理由は、世界初のトリプルロータリーコンプレッサーとデュアルステートインバーターを搭載したことによる、運転の高効率化にあります。同時に、業界トップクラスのコンパクトな筐体を両立し、省スペースや空調リニューアル工事にも配慮した製品になっています。

その8:ナノ技術によって、石油の燃費を向上

ナノフュエル株式会社のナノエマルジョン燃料製造装置「NEFS」

ナノフュエル株式会社(川崎区)の『ナノエマルジョン燃料製造装置「NEFS」』

燃料である油の中に水の粒を分散させる技術、エマルジョン。「ナノエマルジョン燃料製造装置」は、独自のナノ技術を用いて、この粒をさらに小さくした燃料を製造する装置です。ナノエマルジョンにすることで、油の燃焼性がさらに向上。装置を使用せずに燃料油をそのまま用いた場合と比べて、約14%のCO₂排出量を削減しました。植物油や廃グリセリンにも応用できます。

▲<目次>に戻る

その9:切削油の代替として注目!アルカリ電解水の生成装置

不二プラント工業株式会社の「ハイ・パワーアルカリ電解水生成装置(HPAR-36A)」

不二プラント工業株式会社(高津区)の『ハイ・パワーアルカリ電解水生成装置(HPAR-36A)』

水道水を電気分解し、アルカリ電解水を生成する装置です。アルカリ電解水の用途は多岐にわたりますが、専用の添加剤を加えることで切削・研削液としても使うことができ、あらゆる工作機械や加工方法、加工条件に適応してくれます。従来使われてきた切削油の代替となり、石油製品の使用削減を実現。約73%のCO₂排出量を削減しました。

その10:検診車に搭載可能!排ガス・騒音・CO₂を削減する蓄電池

株式会社ベネテックスの「リチウムイオン蓄電池(RSV-5012A)」

株式会社ベネテックス(高津区)の『検診車等に搭載可能なリチウムイオン蓄電池(RSV-5012A)』

検診車や衛星通信車などでは、これまでディーゼル発電機が使用されてきましたが、その代替として使用できるのが株式会社ベネテックスのリチウムイオン蓄電池です。検診車に搭載した場合、燃料油の削減などによって約24%のCO₂排出量を削減。また、発電機稼働に伴う排気ガスや騒音などの低減にも寄与します。

▲<目次>に戻る

その11:未使用の生コンから再生!サスティナブルセメント

株式会社リコーンの「サスティナブルセメント(STC)」

株式会社リコーン(川崎区)の『サスティナブルセメント(STC)』

建設業界で問題となっている、現場で発生する未使用の生コンクリート。STCはこれらの骨材を回収し、脱水処理したスラッジケーキを破砕・乾燥処理することで再利用できるようにしたセメントです。普通セメントの代替としてモルタルやコンクリート製品、地盤改良材に利用することで約59%のCO₂排出量を削減できます。

  • レポート後記

全11件の「低CO₂川崎ブランド」、いかがでしたか?なじみのない製品もあったかもしれませんが、どれも私たちの生活を支えてくれる重要なもの。市内企業で働く皆さんの努力や工夫で、あらゆるところからCO₂排出量が削減されていることがわかりましたね。気になる製品があったら、ホームページなどで詳細をチェックしてみてください!

▲<目次>に戻る

認定式が行われました

2月4日に川崎市役所第3庁舎で認定式が行われ、川崎市の福田紀彦市長と低CO₂川崎ブランド等推進協議会の足立芳寛会長から大賞企業に認定証と楯が授与されました。大賞企業はそれぞれ、「川崎は低CO₂の製品づくりの拠点だと胸を張って言えるように皆様とともに精進したい」(旭化成)、「川崎発の技術でアジアの課題である水の枯渇問題や多施肥による環境問題を解決したい」(ルートレック・ネットワークス)と、力強く語りました。

『低CO₂川崎ブランド』事業とは?

川崎市、川崎商工会議所、市産業振興財団などで構成する低CO₂川崎ブランド等推進協議会が実施し、2021年度で13年目を迎えます。これまでに認定されたのは、116件となりました。

2022年度の募集も5月にスタート

5月には2022年度の「低CO₂川崎ブランド」の募集を開始します(予定)。担当者は「事業者の持つ優れた環境技術は川崎の強みです。この制度を利用して広くPRしてほしい」と話しています。

関連記事①:2019年度認定『低CO₂川崎ブランド』

関連記事②:2020年度認定『低CO₂川崎ブランド』

住所

神奈川県川崎市

ホームページ

外部HPリンク

公開日:2022-01-28

関連タグ