ボールなどの遊び道具の持ち込みも可
等々力球場を子どもたちの広場として活用する取り組みが2022年3月始まった。1月に行われ等々力緑地再編整備の実証実験を踏まえ、外野部分を未就学児に一般開放。ボールなどの遊び道具を持ち込むこともできる。中原区は野球という本来の目的とは別に、月2回ほど無料で継続的に開放していくという。
フィールドの広さは県内最大規模
月に2回程度ある内野のメンテナンス日は、野球の試合ができないため、空いている外野エリアを未就学児に向けて開放することにした。実証実験で「球場の中に入って遊びたい」という声が多く上がったことが背景にある。同球場のフィールドの広さは横浜スタジアムを超える県内最大規模で、外野は人工芝になっている。
予約不要
利用料は無料。予約不要で、実施日に陸上競技場側の球場正面窓口で受け付ける。未就学児を引率する大人も入場でき、保育園や幼稚園など団体での利用も可。ボールを持ち込んで遊ぶこともできる。ボールやバットはビニール製などの軟らかい素材に限り、入場の際は運動靴を着用。
次回の開放日は3月24日(木)午前9時〜11時30分(雨天中止)。
4月以降は球場のメンテナンス日が決まり次第、区のウェブサイトに掲載される。
初回は260人が来場
初の公式開放日となった14日は43組260人が来場し、はだしになる子どもの姿もあった。2歳の息子と1歳の娘とともに来場した等々力在住の仲香奈さん(37)は「中に入ってみると想像していた以上に広さを感じる。子どもたちが安心して走り回れてうれしそう」と話した。幼稚園児を連れて友人と訪れた区内在住の女性は「近所の公園はボール遊びが禁止されていたり、子どもの声がうるさいと苦情を言われることがある。球場の開放はありがたい」と喜んだ。
川崎市内では麻生区が公園の利活用を目的に、とんびいけ公園内の球場を子どもたちの遊び場として提供している例もある。中原区の担当者は「整備してあるので石などの危険なものもない。安全に遊べる場所として多くの子どもたちに利用してほしい」と呼び掛ける。