人気アニメ「機動戦士ガンダム」に登場するロボットをモチーフにしたマンホール蓋が11日、相模原市に寄贈された。2種類の蓋は淵野辺駅北口とJAXA宇宙科学研究所前にそれぞれ設置される。全国では小田原市に次いで2例目。市は多くの市民に、デザインを見て下水道事業への関心を高めてもらおうと、設置に先立ち市内の公共施設で巡回展示を行う。
このガンダムマンホール蓋の寄贈は、ゲーム開発などを手掛けるバンダイナムコグループが行っている自治体を活性化させる事業・ガンダムマンホールプロジェクトを通じたもので、市は手を挙げた40の自治体の中から選ばれた。JAXA宇宙科学研究所が市に位置していることから小惑星探査機はやぶさの故郷とされ、ガンダムと同じく宇宙とゆかりがあることが主な選出理由となった。
マンホールのデザインは2種類で、ガンダムとはやぶさ初号機、ザクIIと小型月着陸実証機SLIMをそれぞれ組み合わせたものとなっている。
インフラ事業啓発に期待
28日には市役所でマンホール蓋のお披露目式を開催。覆われていた幕が取り除かれガンダムとザクIIのデザインが姿を見せると関係者から拍手が起こった。
本村賢太郎市長は自身が40年来のガンダムファンであることを明かすと、「数年前から部署を横断して取り組みを進めてきた。お披露目できて大変うれしい」と話し、下水道事業の啓発と相模原市のPRに期待感を示した。
来賓として出席したJAXA宇宙科学研究所の細田聡史さんも「ガンダム世代ど真ん中」と自称し、マンホール蓋のデザインの考案にも即座に手を挙げたエピソードを紹介。「非常に格好よくユニークなものができ、感動している」とうれしそうに話し、「これを機に、我々の宇宙科学の活動やインフラを支える活動が注目を浴びていけば」と述べた。
マンホール蓋は6月13日のはやぶさの日にちなんだイベントの中で設置される予定だが、その前に市民への周知を目的とした巡回展示を行う。
会場は
- 市役所本庁舎本館ロビー(3月29日〜4月11日)、
- 市立博物館(4月13日〜5月8日)、
- 緑区合同庁舎(5月10日〜20日)、
- 南区合同庁舎(5月24日〜6月3日)。
市は巡回展示の他に、記念のマンホールカードの制作も検討している。
併せて、淵野辺駅南口からJAXA相模原キャンパスまでの自転車通行帯に、惑星や探査機などをあしらったユニークなデザインの施設案内路面シートも設置される。市下水道経営課の担当者は、「マンホール蓋で下水道事業への理解を深めてもらうとともに、JAXAがある相模原市が強調されることでシティプロモーションにつなげたい」とし、展望を示している。
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