初声町高円坊にある農業生産法人「デリーターファーム」は5月1日、ニジマスの釣り堀をオープンした。水源地跡地の豊富な湧き水を利用し、畑に囲まれた一画に設置した生け簀には、常時200匹ほどの活魚が泳いでいる。GW期間中には100人以上が来場。三浦の新たな観光スポットとして、早くも人気を集めている。
湧き水で泳ぐニジマス
「みうら海王」「城ヶ島海上イケス釣堀J‘sフィッシング」など、市内には海に面している釣り堀は多くあるが、同施設は湧き水をポンプで汲み上げ、畑の中に生け簀を用意している。広さは約30平方メートルで、全長30cm級のニジマスも釣れる。
同法人の金子寛一代表は、三浦の特産品開発を目指し、敷地内にビニールハウスを建て、珍しく育てやすいチョウザメを2015年から年間約500匹養殖。うろことえら以外の身と世界三大珍味の1つとして知られるキャビアを「伊豆島」「まつばら」「慈こう」の市内飲食店ほか、横須賀市・逗子市・平塚市にある6店に卸している。ニジマスも飼育しており、年に約1万匹ふ化させて販売。一時期、焼き魚として施設で提供したこともあったが、需要が少なかったため、釣り堀事業に切り替えた。
管理担当の平田公一さんは「三浦の魚といえば多くの人が頭に浮かぶのはマグロだが、川魚の美味しさも知ってほしい。特に子どもが身近な生き物と触れ合って食育に繋がれば」と話した。
営業は土日祝の午前10時から午後3時。料金は1時間1000円。5匹まで持ち帰り自由。
問い合わせは【電話】046・874・7724
5月末には食堂も
釣り堀の隣では現在、スタッフの手でプレハブ造の食堂が建設されている。ニジマスやチョウザメ、トラウトサーモンなど養殖場で育てた新鮮な魚の味を楽しめる。5月末に完成予定という。