青木小学校で5月末、アート教育団体「EduArt(エデュアート)」による特別授業が実施された。授業を受けた同校6年生の3クラス約120人は、アートを通して楽しみながらSDGsについて理解を深めた。
EduArtは、今春に立ち上がったアート教育団体。アーティストである望月実音子代表=人物風土記で紹介=は同校児童の保護者でもあることから、同団体として初の活動が同校で実現した。
ガーナ人の話も
特別授業は「アート制作を通じてSDGsの社会課題を自分ごととして捉える」ことを目的に、授業を2回に分けてクラスごとに実施した。初回は、横浜国立大学大学院に通うガーナ人のアブドゥールさんとアコスアさんが登場し、主に日本とガーナの視点から、労働や経済、人々の暮らしなどについて紹介。2人の話を聞いた後、昨今起きている社会問題がSDGsの何番の項目に該当するかを、グループで意見を交わしながら考えた。
初回の内容を受け、SDGsの17の目標の中から、児童それぞれが1項目をテーマに選び、アート作品を制作。材料には針金や布、糸などの廃材を用い、正方形の紙や箱の中で、自然の豊かさや貧困についてなどを思い思いに表現した。望月代表は「SDGsについて学んだことをアートとして表現することで、子どもたちが親しみやすさを感じてくれたようでした」と手応えを口にし、「子どもたちの表現の豊かさには驚かされるばかり。同様の取り組みを色んな学校などに広げていけたら」と期待を込めていた。