子どもに無料または低額で食事を提供する「子ども食堂」の現状を知ってもらおうと7月30日(土)、小杉町のユニオンビルで「かわさきこども食堂フォーラム」が開かれる。認定NPO法人フリースペースたまりば理事長の西野博之さんが基調講演を行い、子どもの権利やこれからの子ども食堂の役割を考える。
かわさきこども食堂ネットワーク
主催するのは、市内の子ども食堂を支援する中間団体の「かわさきこども食堂ネットワーク」。2017年に団体同士の情報共有を目的に設立された。
基調講演を行う西野さんは、1986年から不登校の児童や生徒、高校中退した若者らの居場所づくりに携わり、1991年に高津区にフリースペースを開設し活動を続けている。同ネットワーク代表を務める佐藤由加里さんは「子どもの声を代弁する第一人者。大人が子どもたちのために何ができるのか、みなさんと考える時間を共有したい」と期待する。
第2部は子ども向け企画
また、第2部では、子どもたち向けの企画も行う。「夏休み自由研究お助け隊」と題し、地元企業によるプログラミング体験、SDGsを学ぶコーナー、大学生らによる学習支援を予定している。事例紹介では、プロスポーツチームとして子どたちへの支援活動を行っている川崎フロンターレが、日頃の取り組みを紹介する。
運営面が課題
佐藤さんは「設立当初、市内の子ども食堂は17カ所だったが、今では市内に約60カ所設置されている。ニーズが高まるとともに、果たす役割も変化している」という。
子どもの貧困や一人で食べる「孤食」の支援を目的に始まった子ども食堂だが、最近では食事だけではなく居場所づくり、多世代のつながり、親同士のコミュニケーションなど、交流の場としての役割が徐々に高まっているという。
佐藤さんは「コロナ禍で、子ども食堂の存在がクローズアップされている。企業、団体、行政からの寄贈品や支援も増えているが、継続していくには運営費を賄うのがとても大変というのが本音」といい「フォーラムでは継続性についてもいろいろな視点から考えていきたい」と話した。
時間は第1部(基調講演)が午前10時15分から正午、第2部が午後2時から4時。参加無料。
申し込みは同ネットワークホームページの申し込みフォームから必要事項を入力する。