寒川町社会福祉協議会(宮山401/高橋伸隆会長)では、家庭や企業、団体などから余った食品の提供を受け、生活困窮世帯や福祉団体等に無償提供する「フードバンクさむかわ」を、7月にスタートさせた。ボランティアによって運営が行われ、地域住民が参画しながら支え合い活動を展開している。
日常的に支援も
寒川町社協ではこれまでも寄付された食品を地域の子ども食堂や生活に困る人に提供する、日常的な支援を行ってきた。
在庫の多くは個人や団体、企業からの寄付で、事務所脇のスペースで一斗缶を活用して保管している。各世帯がおのおの必要な食料を持ち帰るスタイルで、特にニーズがあるのは米やインスタント食品という。
食品の寄付は定期的ではないため、在庫不足になることも。コロナ禍により、食品の受け取りを希望する人が増加したこともあり、現状のまま継続していくことは難しくなっていった。
そこで同社協では、より多くの寄付が見込める本格的な「フードバンク」の設立を計画。情報交換会を開き、設立に向け関心のある地域住民とともに「寒川らしいフードバンク」を模索した。
毎月第1土曜に実施
フードバンクさむかわの開催日は、毎月第1土曜の午前10時から正午。場所は町健康管理センター(宮山401)で、町内在住で「食品に困っている人」であれば利用可能なため、直接来場を。名前や連絡先の聞き取りはされない。
これまで3回実施され、延べ40人ほどが利用した。社協職員は、「活動を応援したいという人たちの思いをつなぎ、町独自の支え合いを展開していきたい」と話した。
フードバンクは今後、日常的な食品の支援と並行して実施していく。