「いざという時の備えを」
玉川地区の中丸子中町内会と中丸子南町町内会では、2020年から、川崎市と協働により地域に沿った防災活動を行う「防災まちづくり」を進めている。
主な取り組みは、地域にある避難所や防災倉庫、生活用水の井戸などの防災資源を回る「まち歩き」や、災害時に安全に避難できるよう個人の行動を整理する「マイタイムライン」の作成など、住民らが交流を持ちながら活動している。
また、多摩川沿いに位置する同地区は、台風19号の際に、地域の防災活動で苦労した経験から、その教訓を生かそうと活動記録の作成も行っている。南町町内会の野口和惠会長は「まち歩きなどの取り組みを通じ、地域のことをしっかり把握できている」と話す。
さらに、これまで両町内会ではそれぞれ玉川小・中学校で避難所開設訓練を実施してきた。今年10月末に実施した訓練では、校内の防災備蓄倉庫を点検し、簡易トイレの組み立てと発電機の始動方法を確認したほか、避難所運営に協力できる避難者に、バンダナやビブス等を着ける訓練を試行した。
中丸子中町内会の原新次会長は「災害はいつ来るか分からない。避難所の運営は住民の方の協力が必要になる。いざという時のために交流も図りながら、災害に備えていきたい」と語った。