和歌や言い伝えが残る
2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」。徳川家康は戦国の乱世を平定し、260年以上続く江戸幕府を開いた人物。ここ瀬谷区にも家康ゆかりのスポットがある。
二ツ橋の由来
一つは、中原街道と瀬谷柏尾道路が交わる二ツ上橋交差点のすぐ近くにある「二ツ橋地名由来の碑」で、瀬谷区役所が1987年に建立したもの。碑文では「詳(つまび)らかではない」としながらも、二ツ橋という地名の由来の一つとして、家康が1613年に詠んだとされる和歌「しみじみと 清き流れの 清水川 かけ渡したる 二ツ橋かな」を挙げている。
由来の碑の近くには、1962年に二ツ橋町自治会が建立した石碑もあり、家康の和歌が刻まれている。
楽老峰
もう一つは三ツ境駅北口から近く、眺めも良い楽老峰(楽老南公園)。瀬谷区役所のホームページによると、この辺りは古くは美屋古山と呼ばれ、狼煙台か物見台として築かれていたという。
言い伝えでは1613年、家康が駿河に向かう途中、この峰で休息。住民が差し出した茶を飲み、「老人の楽しみは良い景色を見ながら茶を飲むこと、これからは楽老峰と呼ばれよ」と言ったとされる。