城下町、宿場町として栄えた小田原。その伝統を今に受け継ぐ「老舗」も小田原の魅力です。今回は、地元で愛され続ける店舗をご紹介。ここでは、梅干し・佃煮の老舗「欄干橋ちん里う」をレポートします。※掲載情報は2023年3月現在のものです。最新の情報は各店舗にてご確認ください。
創始者は 小田原城の料理長
ちん里うの創始者は小峯門弥という、小田原藩主大久保忠禮公に仕え小田原城の料理長として料理番を務めた人物です。「欄干橋ちん里う」は明治4(1871)年に料亭として創業。次第に小田原特産の梅干しを中心とした漬物屋に商いを移し、それから約150年間、城下町でのれんを守り続けています。
現在は、塩だけで漬けこんだ昔ながらの梅干しをはじめ、手作りの佃煮や梅の加工品などを提供しています。
- 店主の小峯正嗣さん
梅干しは毎日食べているそうで、最近のおすすめは「梅干しに白味噌とマヨネーズを和えたソース。揚げ物によく合いますよ」
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地元「曽我梅林」の梅酒の量り売りも
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店内に並ぶ時代ごとの梅干し
- 「ちん里う」の文字が染め抜かれた法被。これを着ていた職人のプライドが、今も伝わってきます
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お店の前の石柱に「欄干橋町」の文字。町名は、この町から城内に架けられていた橋の名前に由来するそうです
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梅の品種と種がずらり。小田原ゆかりの「十郎」、有名な「南高梅」以外にもこんなにいっぱい!