茅ヶ崎市は3月から、「みんなにやさしいお店ちがさき」ステッカーの配布を開始しました。
これは店頭などに掲示することで、「障害を理由とする差別を行わない」ことや「合理的配慮」(障害がある人から何らかの対応を求められた際に、できる範囲で対応すること)に取り組んでいることを示すものです。「合理的配慮」は、2021年の障害者差別解消法の改正で、2024年までに民間事業者にも提供が義務化されます。
市はステッカーによって、障害があっても利用しやすいお店が一目で分かるようにするほか、合理的配慮への理解を深めることを目指しています。
茅ヶ崎市内在住の相原愛さんがデザイン
デザインは茅ヶ崎市内在住の相原愛さんが手がけ、手を取り合う様子や波紋、海に映る太陽の光が表現されています。
希望する店舗は「障がいを理由にサービス提供や入店の拒否をしない」「合理的配慮の提供に努める」「従業員等への障がい者理解の普及啓発に努める」の3項目を宣誓することが必要となります。
元町のイタリアンレストラン「ラ・サーラ八木」は掲示を始めた店舗の一つ。同店の八木謙樹さんは障害者施設で出張調理を行ったり、盲導犬を連れて来店した視覚障害者をエスコートするなど、障害を身近に感じる機会が多かったそうです。「みんなができる範囲で協力し合えば、いろいろな人が美味しい料理を楽しめる、優しいまちになるはず」と話します。
普及に課題も
ただ4月末時点で導入は8店舗のみ。市障がい福祉課は「店舗向けに趣旨を説明するチラシや取り組みのための事例集を作成し、関係課や商工会議所などを通じて周知していきたい」と話しています。詳細は同課0467・81・7160へ。