うなぎ料理専門店「豊島鰻寮 一月庵」(小田原市栄町)が7月10日から、店内の貸し画廊で有田焼の展示販売を開催している。同店は、小田原市所有の国登録有形文化財「豊島邸」について、利活用の民間提案が採択された(株)JSフードシステム(入生田/田川順也社長)が運営している。
母屋に併設する画廊は、邸宅の元の所有者・故豊島牧四郎氏が趣味にしていた絵画作品などが飾られていた。同社では、飲食店として利活用することで豊島邸を維持管理するとともに、「小田原の芸術文化の発信拠点のひとつにしたい」と画廊の貸し出しの準備を進めてきた。

約60点が並ぶ会場
今年2月のオープン後初となる展示会は有田焼「玄輝陶房村上俊彦・村上邦彦展示販売会」。田川社長もその作品に魅了されているという、本場佐賀県の陶房の陶芸家。細密な線描と大胆な色遣いによる、花鳥風月や幾何学模様などを施した大小約60作品が並ぶ。
同店では「ぜひ多くの方にご覧いただきたい。今後は、地元の作家の方にも利用していただきたい」と話している。
時間は午前11時〜午後5時、期間は8月31日(木)まで。画廊の入場には施設保全のため1人500円の協力を呼び掛けている。問い合わせは同店【電話】050・3623・2102。