メルセデス・ベンツは確かな品質を保つために専門的なメンテナンスが欠かせません。
メルセデス・ベンツオーナーにとって頼りになるベンツ専門の修理や整備・点検請け負う会社「有限会社サカモトエンジニアリング」を紹介します。普段なかなか見ることのできない距離でメルセデス・ベンツを修理する様子を取材し、オーナーに愛される会社の歴史を探ってきました。
「お客様と近い距離で直したい」社長の思いで創業
1960年代から大手ディーラーで数多くのメルセデス・ベンツ車の修理を手掛け、工場長まで務めた代表取締役社長の坂本賢次さん。
大手ディーラーだと顧客が実際に修理を行うメカニック(技術者)と直接話したり、修理工場には入れないこともある。そんなもどかしさを払拭するため「お客様ともっと近い距離で寄り添って仕事をしたい」と1992年に独立し、同社を設立。2002年4月に平塚で唯一のメルセデス・ベンツ専門の修理工場が開設。世界中のメルセデスベンツを整備することができるドイツ本国で認められたパスカードも所有する。
サカモトエンジニアリングは担当メカニックがオーナーと直接対話し、修理の様子も見ることができるようにすることで安心と信頼を積み重ねてきた。修理だけではなく、「何か分からないけど見てほしい」などちょっとした相談でも対応し、「はっきりとした答えや、乗ることの意味などの処方箋が手に入るような便利な工場ではないかと思っています」と坂本さん。
会話して知ることが大切
同社スタッフは「小さな工場だからこその寄り添ったサービスができる」と話す。どんな乗り方をするのか、どこに出かけるのか、何人で乗るのか、時には家族の話など世間話をすることでその人、その車に合った修理を施す。「乗る人によって直し方もかけれらる費用も違う。寄り添ったベストな提案をするためにはお客様と会話して、相手をよく知ることが大切」と語る。
そんなサカモトエンジニアリングには遠方からの修理相談も。広島や福島など県外から同社に見てもらうためにはるばる人が訪れる。それは坂本さんや社員がこれまでに培ってきた信頼の証で、知る人ぞ知る会社として愛されている。
様々なベンツが揃う修理工場
サカモトエンジニアリングでは2015年までのメルセデス・ベンツ車のみを扱うなど中古車へのこだわりを見せ、来客は工場内の車を見て、目を輝かせて長居してしまう人もいるほどだ。
優秀な社員が揃う
同社では坂本社長を筆頭に優秀なスタッフがオーナーを出迎える。
坂本さんは「乗っている人は十人十色。だから同じ故障でも一台一台症状も違うし、どんな人が乗っているのかは顔や名前はわからなくても、車を見ればその人の乗り方がわかる」と話す。
全国からベンツ車が集まるサカモトエンジニアリングには、数少ないメルセデス・ベンツ専門修理工場で技術を学びたいと志願して働きにくる人もいるほど。優秀なメカニックのもとで次世代への技術の継承も進む。
新しい世代にも知ってほしい
サカモトエンジニアリングでは2015年までのメルセデス・ベンツ車を専門としており、現在来店するほとんどの人が50代以上の男性だという。しかし坂本さんは「新しい層にもメルセデス・ベンツ車のカッコよさ、それを修理する仕事の素晴らしさを広めたい」と力を込める。YouTubeチャンネルでは修理の様子や、その裏側などを公開している。
Sakamoto Engineering
SDGsの取り組みにも力を入れるほか、ひらつか産業フェスなどのイベントへの参加など今後は活動を広げるといい、「子どもたちにも知ってほしい」と意気込む。
全国でも珍しいベンツ専門の修理工場「サカモトエンジニアリング」は自動運転技術などが進む時代の中でも、変わらないメルセデス・ベンツ車の良さをこれからも守り続けていく。