【緑女での青春】映画「夏の一歩」主演 神崎みくさんが母校・緑ヶ丘女子高等学校で恩師と対談

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【緑女での青春】映画「夏の一歩」主演 神崎みくさんが母校・緑ヶ丘女子高等学校で恩師と対談

横須賀の谷戸の魅力を発信する短編映画「夏の一歩」が昨年末に完成を迎え、今後市内で上映会を順次開催する。
RareAでは同作品で主人公・橘乙役を務めた緑ヶ丘女子高等学校出身の女優・神崎みくさんが母校を訪れ実現した恩師・髙橋綾教諭との対談の模様を全編紹介。神崎さんが「自分を変えてくれた場所」と語る同校での思い出や、得た学びを振り返る。

みんなで歌い合うのは童謡!?「幼児教育コース」ならではの思い出

緑女を選んだ理由は県内唯一の「幼児教育コース」

神崎:綾先生!よろしくお願いします!

髙橋:よろしくお願いします。この前教育実習で来たときは映画主演なんて言ってなかったけど、隠してたの?

神崎:はい…(笑)恥ずかしいのもあったし、私が言わなくても気づいてもらえるくらい有名になりたい、というのもありましたね。

髙橋:ちゃんと言ってくれなくちゃ困るよ(笑) 作品、みさせてもらいますからね。

髙橋:神崎さんは緑女(緑ヶ丘女子高等学校)に高校から入学してきてくれたよね。元々はどういった経緯で志望してたんだっけ?

神崎:小さい子の面倒を見るのが好きだったのと、中学生の時に保健室の先生によくお世話になっていたので、将来は幼稚園の先生や看護師、養護教諭といった道を目指したいと思いました。それらの興味がすべて詰まっていたのが緑女でした。

髙橋:「幼児教育コース」は神奈川県内の高校で唯一設置しているけど、ここでの授業で思い出深いことは何かある?

神崎:エプロンシアター(エプロンの上で人形を操りながら物語や歌遊びをする教育法)ですかね。一人一人綾先生の前でテストするんですけど、最初は恥ずかしかったなあ。

髙橋:役に入り込まなきゃいけないからね。先生も赤ちゃんのつもりで本気でみているんですよ。2年生の時の責任実習はどうだった?

神崎:懐かしい!市内の保育園や幼稚園で実際に先生役になって子どもたちのお世話をしました。なかなか台本通りに進まず苦戦した思い出…

髙橋:1回目は皆失敗するんだよね。中には途中で泣き出しちゃう子もいるけど、子どもが必ずしも自分が思うように動かないことを身をもって勉強する良い機会になってるかな。高校で現場実習できるのも珍しいと思う。

神崎:幼児教育の科目は結構好きで、「保育検定」もしっかり2級まで取得しましたよ!

笑いや歌声にあふれる学院生活

神崎:中学校まで、あまり学校が楽しいものだと思っていなかったんです。でも緑女に入ってみて毎日が楽しくなりました。みんな本気で笑って、本気で勉強する。休み時間には鍵盤を弾いたり大きな声で歌ったり。他人との壁は全くなかったですね。

髙橋:それはうちの学校の特徴かもしれない。生徒同士の仲がとても良くて、女子校なのもあるかもしれないけど皆がおおらかでさっぱりとしてるよね。すぐに大きな声で歌うのは…幼児教育コースならではだね。

神崎:歌うのは必ず「童謡」っていう(笑) 

「失敗しても大丈夫」挑戦し続けられる環境

神崎:エプロンシアターもそうだけど、人前で表現する機会が多いから段々と恥ずかしさがなくなって行くんですよね。「失敗しても大丈夫」という空気感が今思えばあったと思います。

髙橋:そうそう。実践の場が多いから恥じらいみたいなものがなくなっていくのかな。コースに入る子はみんな演じることに恥じらいがなくなってくる。何か失敗してもそこから得られるものの方が大きいのだから、皆には恐れることなく挑戦を続けてほしいな。

神崎:挑戦といえば、先生には進路の相談もたくさんさせていただきました。

髙橋:大学選びは迷ってたね。最終的には遠い場所に通いながらも自分のしたい幼児教育と家庭科を学ぶことを選んでくれてうれしく思います。

神崎:幼児教育と家庭科!これは緑女で両方の科目を教えてくれた綾先生の影響です!

緑女で得た今につながる学び

緊張、結構するものなの?

髙橋:今は大学院に通いながらお芝居の活動もしているみたいだけど、今回の「夏の一歩」の撮影はどうだった?

神崎:こんなにたくさんセリフをいただいたことは初めてだったので、とにかく毎日緊張の連続でした。

髙橋:緊張っていまでもするものなの?

神崎:しますします!あ、でもどうだろう。緑女では毎日が発表の連続みたいなかんじだったから、その時の方が緊張度は高かったのかなあ。元々プレッシャーを感じやすいタイプではあるけど、緑女で場数をこなしたおかげで舞台度胸みたいなものはついたと思います。

4年ぶりの約束果たす

神崎:去年、大学の教育実習で緑女に帰ってくることができましたが、これは先生との約束だったんです。

髙橋:卒業するときに「4年後に帰ってきてね」という話をしたね。

神崎:それだけじゃなくて、家庭科のノートにもそのことをかいてくれたんです。この言葉を胸に4年間頑張ってこれました。

家庭科のノートに綴られたメッセージ。この言葉を胸に4年間学びを深めた

「なりたい自分」へ 背中を押してくれる学校

神崎:教育実習で先生と再会したとき、就職するか、幼児教育の研究を続けながらお芝居の仕事もするか、卒業後の進路に迷っていたんです。特に相談はしていないんですけど、綾先生に「やりたいことをやればいいんだよ」と言っていただいて。その言葉に救われて、今日の私がいます。この映画も、対談も、あの時の言葉がなければなかったんじゃないかな…。

当時を思い出し涙ぐむ神崎さん

髙橋:生徒の「なりたい自分」に向けたの頑張りを全力でサポートするのがうちの学校。今神崎さんが「なりたい自分」に向けて頑張れているなら、教師としてとてもうれしく思います。「夏の一歩」の上映会。是非緑ヶ丘でやってくださいね。

神崎:それは恥ずかしいです!でもまた母校に俳優として戻れる日が来るよう、もっと頑張りますね!

住所

神奈川県横須賀市緑が丘39

公開日:2024-01-01

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