田名北小学校の５年生が津久井在来大豆を使用したパンづくりに取り組み、商品化が実現した。地元の販売店に並び、評判も上々だ。

　児童たちは昨年４月から、総合的な学習の時間の中で津久井在来大豆を学ぼうと、栽培農家の「ねごやファーム」（緑区）の石井好一さんを招いて学習に取り組んできた。生産量が減少し「幻の大豆」ともいわれるこの大豆をもっと広めるため、パンの製造・販売店「セルンｔｈｅフォレスト」（田名）の協力を得てパンを開発。『まぼろしのきな粉クロワッサン』と『ふわっときなこパン』が完成した。

　３月15日には石井さんと同店の向山光さんを招いて感謝の会が開かれ、石井さんが「おいしい。よくここまでできたなと思う。種をまくことから始まるということを覚えておいて」と話すと、児童から喜びの声が上がった。向山さんは「いろいろな意見が聞けて楽しかった。お客さんに届いて大豆を広めることが１つのゴール」と話した。

　児童たちは「みんなでパンを考えるのが楽しかった」「大豆を育てるのがおもしろかった」と感想を話した。パンは４月９日まで同店で販売される予定。