- 本記事では、お墓とはまだまだ縁遠いと思っている20代記者・Sが、気になる樹木葬について率直に質問!お墓や供養について悩みを抱えている方、相談したいけどハードルが高いと考えている方の参考になれば幸いです。
【コンテンツ】
◆単刀直入に!樹木葬って何ですか?
◆ニーズに合わせて変化する最新のお墓事情
◆「お墓は引越しできるんです」
◆即決は要注意!必ず相談を
◆引越しや樹木葬を相談したい方へ
◆いずみの丘観音墓苑をもう少し見学
単刀直入に!樹木葬って何ですか?
樹木葬とは、これまでの墓石に変わって木や花をシンボルとする新しいお墓の形です。自然に囲まれて安らかに眠りたい、最期は自然に還りたいという人におすすめです。
今回訪れたのは、横浜市泉区岡津町にある「いずみの丘観音墓苑」です。
解説は、これまで千差万別のお墓の悩みを解決してきた❝プロフェッショナル❞「お墓とご供養相談センター」の理事長・松土仁さんです。
松土:こちらは横浜市泉区「いずみの丘観音墓苑」の樹木葬の一つ「悠久の丘 合祀墓」です。ハナミズキが植えられていて、春先には白いお花が咲きますよ。
整備された緑の土地に、大きな樹がスラっと立っています。まるで小さな庭のよう。静かな空間で風に揺れる葉の音が聞こえ心が落ち着きます。
S:見た目が青々としていて素敵ですが、なぜ樹木葬はそんなに人気があるんですか?
樹木葬人気の理由①費用が抑えられる
松土:一番はやはり墓石がない分、費用を大幅に抑えられるという点でしょうか。
S:なるほど。実際にどれくらい金額に差があるんですか?
松土:墓石を建てるには大体200~300万円ほどかかります。一方で、こちらの悠久の丘合祀墓は、11万円から納骨が可能です。
故人の戒名や氏名を記銘するものはありませんが、なるべく費用を抑えたい人に最適なプラン。※生前購入は不可
樹木葬人気の理由②お墓の後継者問題を解決
S:きれいでお手頃とあれば人気の理由もうなずけますね。
松土:樹木葬のメリットは、それだけではないんです。Sさん、お墓も後継者不足が問題になっているのご存じですか?
S:お墓の後継者不足?……すみません、全然わからないので教えてください。
一般的に、建設した墓石は必ず継承者を決めなければならない、と墓地の利用規則で定められています。継承者がいない場合や管理料の支払いが滞った場合は、墓地の使用を取り消されることも。また墓石や植木、灯篭などの設備は個人で管理をする必要があり、傾きや破損などで他の方に迷惑がかからないようにする義務も発生します。お寺の墓地などでは法事や葬儀をすることも檀家規則で決まっています。
つまり、少子高齢化はお墓の後継者問題と切っても切り離せない関係になっているんです。
松土:樹木葬は、その解決手段の一つとしても大変人気です。従来の継承を前提とした墓石ではなくて、花や木をシンボルに家族みんながいつまでも同じ場所で眠ることができる樹木葬が新たな選択肢として普及しつつあります。
S:いやぁ全然知らなかったです。というのも私はお盆の時期、先祖代々の墓がある山梨に帰るんです。お墓参りは、桶と柄杓でお掃除してお線香とお花、お水をあげて手を合わせる……という昔ながらのスタイルなので。
樹木葬人気の理由③実は木だけじゃないんです
S:うーん、それでも、墓石がないと急に落ち着かなくなってきました。どこに手を合わせたらいいのかわからないですね。
松土:安心してください。そんな方のために、こんなお墓もあるんです。
晴れた日にはランドマークまで見ることができる素晴らしい眺望、春には芝桜が咲きほこる美しい墓地。円塔形のコンパクトな墓石を建て、名前はもちろん故人の好きなものや花など、さまざまなモチーフを彫ることができます。家族を象徴したお墓を設けたい人にピッタリ。
松土:ご先祖様やご親族がはっきりわかるような形で供養したいという方もやはり多いです。
S:よかった。落ち着かないこの気持ち、私だけじゃないんですね。
樹木葬のメリット
- 墓石がないので費用が抑えられる
- お墓の後継者の心配が無用
- 合祀墓以外にも選択肢がある
ニーズに合わせて変化する最新のお墓事情
松土さんは本来、横浜市戸塚区にある墓石店の代表。しかし、少子高齢化や熟年離婚、核家族化など近年のさまざまな社会情勢の変化に合わせ、お墓のニーズも急激に変化してきたと言います。
例えば・・・
- 「将来引っ越すかもしれないから、墓石を建てるか迷う」
- 「子どもや孫が海外に行ってしまったらどうしよう」
- 「最初から合祀墓に入るのは抵抗がある」
松土:そんな数々のお悩みに合わせて、新たな供養のスタイル「レンタルのお墓(期限付き墓地)」をご用意しました。
いずみの丘観音墓苑にある3種類の「レンタルのお墓」をご紹介します。
個別納骨室を設けることができる「やすらぎ」。いろとりどりの銘板墓石から、好きなものを選べます。
洋型墓石で個別納骨する「きずな」。四角形の墓石に、メッセージやイラストなどが彫刻できます。
従来の墓石型で個別の花立や香炉も付いた個別型墓地「いのり」は、墓石自体が特別な設計で費用を抑えながらも、昔ながらのスタイルが良いという人におすすめ。
上記3ついずれのプランも、一定期間(10年または30年から選択)で合祀墓に移るため、無縁墓の心配がありません。後継者の問題に悩まず、埋葬後もずっと安心できるのがうれしいですね。
松土:お墓もいろいろ選べる時代です。実物を見に足を運び、しっかり比較検討して選ぶことが、大切な人を供養する思いにつながるのではないでしょうか。
ニーズに応える「レンタルのお墓」
- 個別埋葬なので遺骨は後から取り出せる
- 一定期間後に移動・改葬できる
- 期間後は樹木葬でずっと安心
「お墓は引越しできるんです」
S:私が毎年墓参りに行く山梨のお墓は、私が死んだら一体誰に管理をしてもらえば……。というか、私の供養は誰がしてくれるんですか!?一人寂しくこの世を去るのは嫌です(涙)
松土:安心してください!そんな方のために、お墓のお引越しプランがあります。
墓じまいや改葬と呼ばれるもので、遠方にあるお墓や先祖代々のお墓を解体して、遺骨を泉区のこちらの墓苑に移動させ、個別または合祀で埋葬できるプランです。
いずみの丘観音墓苑でお墓のお引越しに対応しているのは、こちら。
散骨型墓地「なごみ」はお墓のお引越し(改葬)に最適。最大7霊位まで同額なので、先祖代々のお墓の引越しを考えている人に人気。
S:先祖代々のお墓も守れるし、一人につき1塔ではないから費用も抑えられる。合祀墓であればお墓の後継者問題にも対応できるというわけですね!
お墓のお引越し
- 遠方のお墓をまとめて移動できる
- 人数分の墓石は不要
- 合祀墓であれば後継者問題も解決
即決は要注意!必ず相談を
S:じゃあ早速!私も母親と相談してすぐにお墓のお引越しを……
松土:ちょっと待ってください!ご家族への相談はもちろんですが、お墓の引越しのためにはやらなければならないことがたくさんあるんです。
S:え、こんなに!?ちょっと面倒になってきました。カンタンに済ますことはできないでしょうか。
松土:Sさん、お墓の本来の目的を見失わないでください。墓石があってもなくても、亡くなった方やご先祖様を思う気持ちがあって、初めてお墓が意味を持つんです。めんどうだから簡単に済ませたい、という気持ちもわかりますが、樹木葬のほとんどは埋葬してしまうと取り出すことができなるのであとからやっぱり変更したい、というのはできないんです。
S:……そうでした。便利さや値段ばかリを見て、故人を偲ぶ気持ちを忘れていました。親類やお寺の方とも話し合って、きちんとした順序でお引越しをしようと思います。ありがとうございます。
引越しや樹木葬を相談したい方へ
「そもそもお墓をどうしたらいいかわからない」「やることが多すぎて何から始めたらいいのか」という方は多いのではないでしょうか。
お寺や墓石屋さんにいきなり相談するのはちょっとハードルが高い。でも一体、どこに相談すればいいのか?そんな方の窓口になるようにしたいと松土さんは、2018年にNPO法人ずっとあんしんの会を立ち上げました。
これまで培ってきた多種多様なお墓の知識を活かしながら、お墓とご供養相談センターで千差万別の悩みを解決に導いてきました。さらに、今回取材にした横浜市泉区岡津町の「いずみの丘観音墓苑」は、ずっとあんしん墓苑の商標登録にも認定されています。
墓石と後継者を基本とした従来型の供養の形では不安を抱える人も多い中で、松土さんは、樹木葬や散骨供養のニーズに応えるため商標登録を行いました。横浜市泉区の「いずみの丘観音墓苑」をはじめ、神奈川県内の各所に歴史ある寺院との連携で、多くの人が利用しやすい整備された墓苑の拡大に力を注いでいます。
普光寺に守られるいずみの丘観音墓苑
いずみの丘観音墓苑は、室町時代中期創建の歴史あるお寺・普光寺が管理しています。車やバスでのアクセスが良好でありながら、周囲は緑が豊富で一歩足を踏み入れると静かな落ち着いた空間が広がっています。
平成3年に再建された普光寺。外観も内部も比較的新しく、本堂のきらびやかで厳かな雰囲気に気持ちが引き締まります。
横浜市泉区のいずみの丘観音墓苑は、NPO法人ずっとあんしんの会と協力し、檀家にならなくても利用できる墓地です。また、墓苑の利用者であれば本堂も利用できるため、しっかりと供養をしたい人や親類・友人を呼んで法事を行いたい人にもおすすめ。
いずみの丘観音墓苑では、個別見学を随時実施中(予約制)。お墓とご供養相談センターの松土さんをはじめとしたスタッフが、一つひとつの墓地を詳しく案内します。資料請求・予約は下記電話番号またはHPから。