小田原の伝統的な蒲鉾づくりを行う株式会社籠淸(かごせい)が、看板商品である「鳳凰」と「特製伊達巻」のデザインを一新する。「時代に合わせて挑戦、変化し続けることが重要」という石黒太郎専務取締役の思いで、約40年ぶりにリニューアルされる。
大きく変わるのは商品名の文字。石黒専務のオファーで小田原市在住の書家・永井香峰さんが揮毫した。コラボのきっかけは2年前に市内で開催された展覧会。目を引かれた書画の作者を訪ねると、それが偶然にも永井さんだったという。
今回は永井さんから数十のデザイン案が示された。最終的には「篆書(てんしょ)」という象形文字に似た書体を厳格なルールを基に崩して、デフォルメしたものが選ばれた。永井さんは「古典を拾いつつも、かなり思い切ったデザイン。見慣れると、新しい印象が定着していくのでは」と話した。
4月1日(火)からの同商品販売開始にあわせ、籠淸小田原駅前店では原書もディスプレイされる。