戦後80年 戦争体験語り合う会
終戦の日にあたる8月15日(金)、戦争体験を語り継ぐ若葉の会(海老澤裕介会長)による講話イベント「戦後80年 戦争と平和をみんなで話し合いましょう」が若葉台地区センター=旭区若葉台3の4の2=で開催される。同会のメンバーだけでなく、参加者も自身の戦争体験などを語る時間を設け、経験を共有し平和について考える機会となる。
戦争体験を持つ人たち7人が所属する同会。地域の中学・高校などで自身の体験を語り、その悲惨さや平和の尊さを訴える活動を続けている。
当日は、同会の佐藤嘉英さん(87)が語り部として参加する。午前9時30分から正午まで。入場無料。
誰でも参加可能で、体験でなくても平和や世界の情勢などをテーマに話し合うことができる。
同地区センターへは、鶴ケ峰駅や三ツ境駅、十日市場駅などから若葉台中央行きのバスに乗り終点で下車し、徒歩1分。
同イベントに関する問合せは海老澤会長【電話】045・921・5781。
助け合える社会に
「世界的に不安定な情勢が続いている。単なる戦後80年ではなく、岐路に立っているのではないか」――。
戦争の続くウクライナやパレスチナなどを念頭にそう話す佐藤さん。同イベントを発端として、”互いに理解して、助け合える世界”を実現するのが目的だという。「自分中心の考えや、覇権主義的な考えが広まり、戦争の火種になっているのではないか。そんな社会を変えたい」と語る。
佐藤さんは、乗っていた鉄道が機銃掃射に遭うなどの戦争体験を持つという。ただ、同会に入るまでは、なかなか他人に話せなかったという。「戦争体験があっても、口にすると辛い記憶がよみがえるのではないか。普段話さない人は多いと思う」と佐藤さん。「語り合う機会を設けることで、”一緒の体験をしている””こんな経験をした人もいるのか”など感じてほしい」と述べる。
その上で佐藤さんは「若い人にもぜひ来てほしい。聞いた話を広めてくれれば」と期待する。