小田原の歴史人といえば北条五代!しかし忘れてはならないのが、幕末に活躍した二宮尊徳。幼名・金次郎のほうが馴染みがある人も多いのでは。薪を背負って本を読む姿…。小学校の校庭にたたずむこの少年こそが、小田原が誇る歴史人です。
足柄平野栢山村(小田原市)の裕福な農家の長男として生まれた金次郎。幼少期から教養のある父に教育を受け、幸せに育ちました。しかし、そんな幸せだった金次郎を襲ったのが異常天候による酒匂川の氾濫。
田畑は荒廃し、父母は相次いで死亡。一家離散という運命をたどることになったのです。
伯父の家に預けられた金次郎は、作業の合間に空き地などに稲を植え収穫すると、失った田畑を取り戻すことに成功。成人後まもなくして、「我が家の再興」を成し遂げたのです。
その後、その手法を生かして近親者の家政再建、さらには小田原藩家老服部家の財政の立て直しも果たします。この優れた発想と実践力が当時の小田原藩藩主・大久保忠真に見込まれ、様々な場所で復興指導を行いました。
こうした中で尊徳は「経済一辺倒でもだめ、道徳一辺倒でもだめ。経済と道徳が一体となった社会でなければならない」と道徳と経済一元化を説いたのです。
これが「尊徳思想」と現代にも多く受け継がれています。
さあ、尊徳の歴史を深堀りしてみよう!
二宮尊徳をもっとよく知りたいと思ったら、ココ。
小田急線栢山駅を下車して徒歩15分。のどかな田畑に囲まれた場所に尊徳のすべてを知ることができる「尊徳記念館」があります。
尊徳の生涯や教えを学ぶことができる展示室などがあり、じっくりと彼の思想を学ぶことができます。
さらに、記念館には生家が隣接されています。
建物は約200年前に建てられたとされ、当時の姿をそのまま残しています。
北條氏だけじゃない小田原の魅力!
歴史香る小田原をどっぷり堪能してみては。