「ねえ、なんで空は青いの?」 朝の通学路で、いきなり聞かれました。
「光の反射かなあ」 と答えると、 「なんで反射するの?」 来た。
今日も始まった。うちの子は質問製造機です。
「なんで太陽は熱いの?」
「なんで雲は落ちてこないの?」
「なんで学校あるの?」
「なんで宿題あるの?」
最後のは先生に聞いてほしい。こちらが何とか答えても、その上からさらに「なんで?」が飛んできます。
先日、公園へ向かう途中のことでした。 道ばたでアリの行列を発見。 当然、足が止まります。
「どこ行くのかな?」 「ご飯探してるんじゃない?」
「なんでご飯探すの?」 「お腹がすくからかな」
「なんでお腹すくの?」
そこまでは何とか答えました。 すると突然、 「あ、ダンゴムシ!」 質問終了。
さっきまでのアリはもうどうでもいいようです。 今度は植え込みのダンゴムシを追いかけ始めました。
かと思うと、 「あの雲、アイスみたい!」 今度は空です。
さらに、 「あっ!」 と走り出したので何かと思ったら、ただの落ち葉でした。
子どもの頭の中は忙しい。 テレビのチャンネルを1秒ごとに変えているようです。
そんなある日。前をスーツ姿の人が走っていきました。 すると聞かれました。
「なんであの人走ってるの?」 「会社じゃない?」
「なんで走るの?」 「遅れそうなんじゃない?」
「なんで遅れるの?」 「……。」
大人はこうして追い込まれていきます。
その間にも子どもは次の発見をしています。 花壇の花を見つけてしゃがみ込み、 石ころを拾い、 アリを眺め、 また何かを見つける。
「早く行くよ」 そう言って歩き出したあと、ふと振り返りました。
子どもはまだしゃがんでいます。 何を見ているのかと思ったら、小さなアリが大きなパンくずを運んでいました。 私は先に歩き出したはずなのに、なぜか戻ってしまいました。
結局その日、公園に着くのは少し遅くなりました。 でも、それはそれで悪くなかった気がします。 あなたが最後に心から「なんで?」と思ったのは、いつですか。












