近所の図書館へ行くことになりました。
歩いて10分ほどです。もちろん、その予定でした。
家を出て30秒。
最初の寄り道が始まります。
クリーニング店の前にいる犬の置物です。
「こんにちは。」
子どもは挨拶をしました。犬は無言です。
昨日も無言でした。仕事熱心です。
ようやく出発。
今度は花屋さんの前で止まります。
「これ何の花?」
聞かれました。答えられません。
毎回思うのですが、子どもはなぜ答えられない質問ばかり選ぶのでしょう。
考えていると、
「聞いてみよう。」
そう言って店の中へ入っていきました。
それは名案です。最初からそうしてほしかった。
花の名前を教えてもらい、満足そうに出てきます。
こちらも聞いていたはずなのですが、帰る頃には忘れていました。
さらに進みます。
今度は公園です。
通るだけの予定でした。ところがベンチに座っていたおじいさんを発見。
「こんにちは!」
そこから会話が始まりました。私は横で聞いています。
会話の主導権は完全に子どもです。
その間、図書館は待っています。きっと。
ようやく再出発。
あと少しです。すると、
「あっ!」
道路の端にドングリが落ちていました。
拾います。当然です。
一つ。二つ。三つ。
気づけば両手いっぱいです。
さらにポケットへ。
収穫祭が開催されたようです。
図書館まであと100メートル。
しかし次は植え込みです。
小さなバッタを発見しました。しゃがみ込みます。観察会が始まります。図書館は見えています。
見えているのに着きません。不思議です。
ようやく図書館の入り口にたどり着いた頃には、予定の倍くらい時間が過ぎていました。
子どもは満足そうです。そして言いました。
「今日はいろいろあったね。」
確かにそうでした。
犬に挨拶をして、花の名前を聞いて、おじいさんと話して、ドングリを拾って、バッタを見つけました。
図書館にはまだ入っていませんでしたが。
あなたにも、なかなか着かなかった目的地の思い出はありますか。











