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「目的地になかなか着かない」子育て日記・その9

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「目的地になかなか着かない」子育て日記・その9

近所の図書館へ行くことになりました。

歩いて10分ほどです。もちろん、その予定でした。

家を出て30秒。

最初の寄り道が始まります。

クリーニング店の前にいる犬の置物です。

「こんにちは。」

子どもは挨拶をしました。犬は無言です。

昨日も無言でした。仕事熱心です。

ようやく出発。

今度は花屋さんの前で止まります。

「これ何の花?」

聞かれました。答えられません。

毎回思うのですが、子どもはなぜ答えられない質問ばかり選ぶのでしょう。

考えていると、

「聞いてみよう。」

そう言って店の中へ入っていきました。

それは名案です。最初からそうしてほしかった。

花の名前を教えてもらい、満足そうに出てきます。

こちらも聞いていたはずなのですが、帰る頃には忘れていました。

さらに進みます。

今度は公園です。

通るだけの予定でした。ところがベンチに座っていたおじいさんを発見。

「こんにちは!」

そこから会話が始まりました。私は横で聞いています。

会話の主導権は完全に子どもです。

その間、図書館は待っています。きっと。

ようやく再出発。

あと少しです。すると、

「あっ!」

道路の端にドングリが落ちていました。

拾います。当然です。

一つ。二つ。三つ。

気づけば両手いっぱいです。

さらにポケットへ。

収穫祭が開催されたようです。

図書館まであと100メートル。

しかし次は植え込みです。

小さなバッタを発見しました。しゃがみ込みます。観察会が始まります。図書館は見えています。

見えているのに着きません。不思議です。

ようやく図書館の入り口にたどり着いた頃には、予定の倍くらい時間が過ぎていました。

子どもは満足そうです。そして言いました。

「今日はいろいろあったね。」

確かにそうでした。

犬に挨拶をして、花の名前を聞いて、おじいさんと話して、ドングリを拾って、バッタを見つけました。

図書館にはまだ入っていませんでしたが。

あなたにも、なかなか着かなかった目的地の思い出はありますか。

 

『へんてこ子育て日記』はこちら

住所

神奈川県横浜市

公開日:2026-07-30

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