ちょうどいい距離感で暮らす「近居」
「子育ての間は親と近くに住んでいろいろ助けてもらいたい」。近年、そのような理由から子育て世代が、親世代と近くに住みたいという声が増えています。
親世代としても孫と時間が増えるのはうれしいこと。「でも、二世帯同居してお互い気を遣うのは疲れちゃう」と思っている方々におすすめなのが、「近居」というライフスタイルです。
子世帯と親世帯が近くに住む近居は、同じ家で暮らす同居とは異なります。近すぎず、遠すぎず、ちょうどいい距離感で暮らす近居には「両親の老後を近くで見守ることができる」「子育てのよき相談役が近くにいる安心感」「子ども世帯が近くにいるという安心感」「孫の誕生日・入学式などのイベントに立ち会える」など、両方の世帯にメリットをもたらしてくれます。
同じ団地でなくても家賃を割引
UR都市機構では、「近居割」という割引制度を設けて近居を推進しています。
割引には2種類あり、半径2㎞以内のUR団地に二世帯が近居する場合の「近居割」、指定エリア内でUR団地とそれ以外の住宅に二世帯が近居する場合の「近居割WIDE」があります。どちらも条件を満たすことで、5年間募集家賃から5%が減額され、お得に近居をすることができます。
神奈川県内の対象は11エリア
神奈川県内では横浜市や川崎市をはじめ、11エリアで「近居割」と「近居割WIDE」を実施しています。横浜市磯子区の洋光台、青葉区の奈良北、川崎市の虹ヶ丘など、各地に対象物件があります。
「住み戻り」という形も
横浜市旭区の左近山団地も近居割を実施している団地の一つです。入居開始から50年が経過して住民の高齢化が進んでいますが、新たな取り組みも進んでいます。かつてプールがあった場所にウッドデッキやベンチなどを設けた広場「左近山みんなのにわ」が整備されるなど、団地内設備の再整備や商店街のイベントなどをも頻繁に行われ、地域の活性化を図っています。
この左近山団地では、かつて団地で育った子どもが成長し、子育てを機に再び団地へ戻って暮らす「住み戻り」が増えているそうです。近居割を使った住み戻りをはじめ、少しずつ若い世代が増えていて、団地内で結婚式が開かれるなどイベントも増えています。
近居割の対象物件や、適用条件などはUR都市機構ホームページでチェック。