山北町在住で、横浜市で(公社)かながわ福祉サービス振興会の理事長を務める瀬戸恒彦さんが、このほど「一般社団法人かながわ地域振興会」を立ち上げ、山北町の地域振興に取り組むことを明らかにした。同時に、様々な施策を実践するため、その舞台とするために改装した実家の古民家を公開した。
「消費する」から「生産する」へ転換
山北町は20年後には人口が激減する恐れがあり、地域経済、社会に大きな影響を及ぼすことが懸念されている。これからの社会は「消費する」から「生産する」への転換が求められるとし、高齢者自らが地域への社会貢献活動を行い、皆が健康でいつまでも自分らしい生活を送れる仕組みが必要だと説く。
里山の再生
里山の再生は、食・運動・社会参加を三位一体で推進し、交流人口の増加が期待できる。山から採れる様々な資源を活かすとともに、自然を活かした体験型イベントの開催も。夏みかん、はっさく、レモン等、未病改善のための食品開発も行う。農林業の振興、若年層の雇用創出、伝統文化の継承、地域福祉の推進など、様々な施策を総合的に行っていく。
交流人口の拠点づくり
自らの実家を改装した古民家では、各種セミナー、ワークショップ、体験プログラム実行の場となり、都市住民の地域への玄関口としての機能も含めて、交流人口の拠点とする。室内には囲炉裏を設置。竹材で作った電灯など雰囲気たっぷりの場となっている。
瀬戸さんは、神奈川県職員時代に介護保険制度の立ち上げに従事。2014年から同会理事長に就任したほか現在、複数の介護福祉団体の要職に就き活動している。「コロナショックで困難な状況ですが、こうした時だからこそ未来を拓く実践が必要になります」と話している。