<移住者レポ>広がる可能性、生まれるアイデア―、新たな暮らしを山北で

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山北町に移住してお店を始めた普天間菜穂子さん(左)と奥田真大さん

少し大げさかもしれませんが「住まい」を変えることは、それまでの「生き方」を変えることかもしれません。新たな土地は出会いと発見の連続で、これまでになかった価値観、多様なアイデアもあふれてきます。歴史があり、自然も豊かな山北町なら、なおさらかもしれませんね。今回は山北町に移住して、お店を始めた2組の移住者を取材しました。

「じっくり考えてみても、来てよかったしかない」/奥田真大さん

この庭先からの眺めがお気に入り

横浜市からやってきた奥田真大さん一家。「子育てがしやすく、自然いっぱい」「料理人という仕事柄、食材豊富で四季を感じられる場所」「間取りが広く取れて、大きな庭がある」というのが物件探しの条件でした。

当時、奥田さんは片道2時間かけて電車通勤し、朝は早く夜は遅いという日々の繰り返し。1週間の内、子どもたちとまともに顔を合わせる時間はほとんどなかったと言います。そんな時、インターネットで見つけたのが山北町でした。「全く知らなかった場所」と言いますが、実際に訪れてみると都心などへのアクセスが良好な上、希望条件は全クリア!

何より、自然に抱かれている感のある立地に一目ぼれし、初見で心はほぼ決まったそうです。

丘の上にテイクアウトレストランOPEN!

目にもオイシイ、本格料理の数々を自宅でも

するとともにお店を開く計画がありましたが、コロナ禍の状況もあり軌道修正。自宅横に厨房を作り、テイクアウト専用のレストランAlbero di Cocco(アルベロディコッコ)をオープンさせました。遠くへ出かけたりしなくても、家にいながらにしてちょっぴり贅沢気分の味わえる料理を提供するのがコンセプト。彩り鮮やかな目にもおいしい料理の数々が並びます。

土地ならではの野菜をふんだんに使った彩り豊かなお弁当やオードブルは早くも評判で、リピーターさんも多いとか。本来ならばできるだけ多くの場所に出向きたいところですが、コロナの影響でイベントや行事等は軒並み中止の日々。それでも「まだまだお会いしていない方や参加していないモノがたくさんあるということ。自分は食で地域に元気を届けたい!」と前向きな奥田さんです。

子どもとあいさつできることがウレシイ!

おしゃれな看板がお店の目印。階段を上った先に厨房が

山北に暮らし始めてよかったことはたくさんあります。その中で1つだけ挙げるとするならば、奥田さんは「子どもとあいさつができること」と言います。かつては、朝の「おはよう」、「行ってらっしゃい」、午後の「おかえり」、夜の「おやすみ」―。家族の当たり前の一コマも、子どもに言ってあげることができませんでした。

でも今は違います。学校から戻った子どもたちは、お父さんのいる厨房を真っ先にのぞき、満面の笑顔で「ただいま!」のひと言。奥田さんも「お帰り!今日はどうだった?」と語りかけ、親子で一日の振り返りが始まります。そんな時間が取れるようになっただけでも、「来てよかったな」と感じています。奥田さんは「勧めたいですよ、山北町」と話しています。

海がスキ、山がスキ、自然がスキ―、だから山北。/普天間菜穂子さん

営業時間は金・土曜の11時~14時、メール(kanzanbread@gmail.com)やインスタDMでの注文も可

埼玉から家族で越してきた普天間菜穂子さん。幼い頃、実家が農家だったこともあり、いつかは土があり、自然に囲まれた場所で暮らしたいという思いがありました。夫は海がスキ、自分は山がスキ、揃ってアウトドアや自然が大好き―。

当初は神奈川でも湘南エリアなどを見て回っていましたが、色々調べる内に「山北町がいいんじゃない?」と紹介されました。実際に訪れてみると、眺望も環境もまさに家族のイメージ通り。一気に家探しの最有力候補に踊り出ました。親切でフットワークの軽い不動産屋さんの対応もあり、トントン拍子で移住が決まりました。

かつては蜜柑山、今は素材にこだわったパン屋さん「柑山」

アンティークのドアを開けると、そこが「柑山」

ガルバリウムの2トーンカラーの住まいは、地域でもひと際目を引くおしゃれな建物。その一角にあるのが、菜穂子さんのパン屋さん「柑山」(かんざん)です。

味わいのある看板も菜穂子さんの手作り!

ちなみに名前の由来は、この土地がかつては蜜柑山だったことから。入口には自ら手掛けた手書きの看板。時代を感じさせる扉を開けると、モダンな外観とは正反対の落ち着いた空間に選び抜いたアンティークの什器が並びます。このほか、手書きのプライスカードやロゴ、照明、壁紙…。オシャレで独特な雰囲気は商品であるパンへの期待を高めてくれます。パンは、素材を生かし余計なモノを入れず安心な材料を使うのがモットー。

丹沢のミネラルたっぷりの水とお客様の笑顔を想像しながら「美味しくなぁれ、美味しくなぁれ」と込める愛情が一番のスパイスです。

気持ちよく受け入れてくれる町

五十路を過ぎてパンの道に入ったという菜穂子さん。開店当初は不安もあったと言います。そんな菜穂子さんの背中を押してくれたのは「お店を出してくれてありがとう!」「いつも楽しみにしているよ!」といったお客様からの声。

気持ちよく受け入れてくれる町の皆さんには感謝しかないと言います。そんな言葉をもらうたび「もっと良いものをつくりたい」という思いで心が奮いたちます。菜穂子さんは、これからも地域のみなさん、そして生産者のみなさんとのつながりを広げ、「柑山」の味を高めていきたいと思っています。立地を考えてもお客様がここに来るには、意味が必要。だからこそ、どこにでもあるモノではなく、ここにしかないモノを追求し続ける―。菜穂子さんの挑戦はまだ始まったばかりです。

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山北町移住なびへ

住所

神奈川県足柄上郡山北町山北1301-4(山北町役場)

問い合わせ

山北町定住対策課定住対策班

電話

0465-75-3650

0465-75-3650

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公開日:2021-07-22

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