菅生台自治会(黒澤克實会長)は昨年12月、中高生をメンバーとする防災チームを発足させた。高齢化が進む同自治会では「災害時には若い力が必要」として地元中学生らに協力を要請。チームには中学生6人が加入し、災害時に必要な知識を身に付けていく。
33%が65歳以上
菅生台自治会には約401世帯、1190人が加入している。そのうち65歳以上が369人、33・3%(2019年3月時点)と高齢化が進む。同自治会の調査によると、災害時に支援・援護を必要とする人が29人、一人暮らしの人が61人いるという。
同自治会では「役員や防災部の関係者はほとんどが高齢者。大災害時は必ず若い力が必要になる」と昨年8月頃から中高生防災支援チームの検討を開始。11月の防災訓練時に、防災部の女性から「娘にも心肺蘇生法やAEDの訓練を受けさせてほしい」と声が上がったのが決め手となり、チーム発足に向けて本格的に動き出した。
訓練参加で関心高める
中高生防災支援チームには現在、同自治会の呼びかけに協力を申し出た菅生中学校の生徒6人が加入している。
メンバーは防災部で行う防災講習会や心肺蘇生法、AED訓練、屋外消火ホース使用訓練などに年3、4回参加する。訓練に参加した生徒には同自治会からボランティア活動証明書を発行するという。
大災害時の対応については今後、具体的な検討を進めていく。黒澤会長は「まずは防災への関心を高めてもらうところから。無理のない範囲で、できることはどんなことかを生徒さんたちと一緒に考えていく」と話す。
安全安心のまちへ
ハザードマップ上で同自治会の区域内には警戒区域はなく、これまで台風や地震などによる大きな被害は出ていないが、「今後なにがあるかわからない。しっかり備えておくことが安心安全のまちづくりにつながる」と黒澤会長は話す。
同自治会ではメンバー増員に向け声掛けを進めており、現在、中学生4人と高校生1人が検討しているという。