白笹稲荷神社(今泉1089)敷地内の池で、「ヒカリモ」が発見された。見つけたのは、くずはの家の手塚真理さん。県内では横浜市瀬谷区、鎌倉市に続く3例目の報告と見られている。
きっかけは秦野市が行っている生物多様性調査。手塚さんは調査員として白笹稲荷神社を担当し、5月20日の訪問で発見した。
同神社権禰宜の渡邉のぞみさんによると、少なくとも20年近く前からヒカリモはこの池に発生していたという。「珍しいものと知らず、時期になると掃除していました」と話す。
ヒカリモとは
ヒカリモは黄褐色の葉緑体を持つ単細胞藻類の一種で、黄金色藻網に属す。藻自体が発光するのではなく受けた光を反射し黄金色に光って見えるが、その仕組みは完全に解明されておらず生態も不明な部分が多い。限られた環境下で自生し、光が差す方向からでないと一見ただの藻に見えるなど光って見えるための条件も必要になる。
地域によって、その生育環境ごと文化財に指定されていることも。手塚さんは以前これを見学したことがあり知識があったため、調査の時に「もしや」と思ったという。
池は神社駐車場付近にあり、現在は看板が設置されている。すでに多くの人が見学に訪れており、「こんなご時世だからこそ明るい話題になれば」と渡邉さんは話す。