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茅ヶ崎のDX経営者らが本音トーク! 茅ヶ崎の魅力は?弱点は?茅ヶ崎青年会議所主催の講演会レポ【後編】

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茅ヶ崎のDX経営者らが本音トーク! 茅ヶ崎の魅力は?弱点は?茅ヶ崎青年会議所主催の講演会レポ【後編】

都内でオフィスを構えずとも、場所を選ばずに仕事ができるようになった今、DX(デジタルトランスフォーメーション)の活用は、企業の明暗を分けるものと言えるでしょう。

そこで、若手経営者らで組織する(公社)茅ヶ崎青年会議所は4月24日、オンライン講演会「〜DXで変わる!『ビジネスタウン茅ヶ崎へ』〜」を開催。シェアエックス(株)代表の中川 亮さんの講演【前編】に続き、【後編】では、東京から茅ヶ崎へ移住・拠点を移した会社経営者による座談会を紹介します。茅ヶ崎の魅力や課題、ビジネス体験について本音で語ってくれた熱いセッションは、新時代のビジネスヒントになることばかり!敏腕起業家の〝リアル〟をのぞいてみませんか。

会場となったのは、東京・大手町のITベンチャー「ZENKIGEN」がコロナ禍を機に開設したサザンビーチ前のサテライトオフィス

(写真左から)

■中川 亮さん/シェアエックス(株)CEO &Founder(滋賀県出身・20年前に茅ヶ崎移住。法人6社の設立実績と多数のカンファレンス主催実績があり、現在は茅ヶ崎と沖縄で2社を経営)

■須田 大輔さん/(株)ダースー代表取締役(広告会社、マイクロソフト社にて広告営業として従事した後、ミクシィ社へ。企業のブランディングやマーケティング、企画立案まで幅広く手掛ける)

■野沢 比日樹さん/(株)ZENKIGEN代表取締役 (インテリジェンスに新卒入社後、創業期のサイバーエージェントへ。ソフトバンクアカデミアに外部1期生として参加、孫正義会長から声がかかりソフトバンクグループ入社などを経て、2017年(株)ZENKIGEN創業。2020年12月に茅ヶ崎サザンビーチ前にサテライトオフィスを開設)

■五島 可貴さん/シッピーノ(株)取締役 (茅ヶ崎出身。美大卒業後、都内で勤務。フリーランスを経て、デザイナーとしてシッピーノ(株)へ入社。サザンビーチ前にオフィスではEC事業者向けWEBシステム開発、自動出荷サービス「シッピーノ」運営など)

■月原 直哉さん/きざしデザイン合同会社 代表/CEO (リクルートやソフトバンクなど大企業3社で社会人経験、ベンチャー企業2社で事業責任者を経て、きざしデザイン合同会社設立。企業の事業の立て直しや売れる仕組みづくり、コンサルタント、起業メンターなどを実施)

効果音を交えながら、中川さんが司会進行役を務めた座談会。茅ヶ崎とDXをテーマにしたお題に対して、各々の考えをフリップに記す形式で実施されました。中川さんの軽快なトークで、それぞれの本音を聞き出したり、ウイットに富んだいじりで笑いが起きたりと、終始盛り上がっていました。

社員の健康、業務の活性化求め(野澤さん)

Q1.ビジネスの拠点・移住先、なぜ茅ヶ崎?

■須田さん(以下敬称略)サーフィンやりたくて、街が自分に合うかなと思って。

■野澤さん(以下敬称略):「(4年前に茅ヶ崎に移住した創業メンバー)水野のせい」/ 東京・大手町ビルにオフィスを構えていますが、上限人数が超えてしまい、「ビル内で広いオフィスに移ろうか」と検討しているタイミングでコロナに。自粛期間中、社員は家の中でずっと「オンライン会議」ですから、自律神経もおかしくなって不健康極まりないし、社員同士で顔を合わせないことは問題だなと。この状況が長引くことを見越して、水野から「自然に近い環境で、集まりたくなるオフィスを作ろうと。さらに自然に触れて、自律神経を整えて仕事も活性化しよう」との提案がありました。取締役会で反対がありましたが、水野が粘りに粘って、結果このオフィスが誕生しました。

企業にとって人材こそがすべてですが、我々みたいな知名度の無い企業は、なかなか良い人材と出会えない。でも、このオフィスがあることで、インターンの場を求めていた慶應義塾SFCの学生や、コロナを機に都内から湘南に移住してきたITの優秀な人たちと接点が持てるようになりました。

■月原さん(以下敬称略)脱!職住近接」/ 私は茅ヶ崎在住12年になるのですが、出張先の仙台から戻ってくる時に品川あたりに住んで「職住近接」にしようか、仙台に行く前に住んでいた武蔵小杉か、はたまたエッジをきかせて茅ヶ崎かの3つで悩みました。「我が人生、どう生きたいのか」と棚卸をした時に、仕事もしたいし、サーフィンもしたい、自分の時間も豊かにしたいと思って。それなら『職住近接』はダメだなと。それで、都内や西にも移動しやすい茅ヶ崎に決めました。

■五島さん(以下敬称略):「実家があった&職住近接」/ 自分の場合は実家が茅ヶ崎なのですが、弊社はサーフィン好きの社長が好きな時に波乗りをして、その分しっかり働いて自由な時間を確保しようという、豊かな働き方を実現している会社です。コロナで働く場所が関係無くなった一方で、ITスキルを持っていても、茅ヶ崎では生かす場所が無かったり、パートで働きたいけれど、都内には行きたくないという人たちもたくさんいます。眠っているスキルもまだまだあると思います。

「東京中心」の概念を壊していきたい(月原さん)

Q2.「茅ヶ崎が拠点」 メリット/デメリット

須田: 住んでみて分かったことですが、人が良いですよね。1人知り合うと、だいたい知り合い同士でつながる。困ったことがあれば、誰かしらに聞けば教えてもらえたりと、良い意味でローカル感あって、距離感が近いです。

野澤: 「人が集まる」/ この茅ヶ崎のサテライトオフィスに、都内の経営者20〜25人を集めて定期的にイベントを開催していますが、毎回好評を得ています。

茅ヶ崎のサテライトオフィスには「人が集まる」と野澤さん

五島: 「ストレスが少ない/生の情報が入りにくい」/ 都内に住んでいたこともありますが、茅ヶ崎はストレスが少ない。一方で、人と会ったり、会食で東京に行って生の情報を得るためコストがかかる。移動時間で仕事の時間が割かれてしまうこともあります。また、横のつながりが作りづらいのもデメリットですね。

月原: 「海が近い/新橋よりも熱海の方が近い」/ 仕事をしようと思っていても、波が良ければ海に行っちゃいます。ショックだったのは、茅ヶ崎から新橋に行くよりも、熱海に行く方が近いんです。逆にメリットでもあって、日帰り温泉に行けたりして週末が3日あるように感じます。デメリットは東京まで遠いこと。物理的に遠いのではなく、やはりいまだにビジネスは東京中心なので、僕はそれを壊していきたい。会食も都内中心なので、横浜、藤沢と徐々に引っ張ってきたいですね。

野澤: 僕はデメリットが思いつかなかったんですが、2人の意見を聞いて、自分は住まいが都内で、1〜2週間で茅ヶ崎に来るから、良い所しか見えないんですよね。

目的をシャープにすべき(月原さん)

Q3. 東京の拠点は必要か?

■須田: コロナ前の3、4年前から都内の仕事は控えていて、クライアントさんも納得してくれています。

■中川: 先日、ダースー(須田さん)と六本木の打ち合わせで一緒だったんですが、六本木のど真ん中でも短パンにビーサンだったんですよ。この振り切り感に、さすがに「おぉっ」っと驚きました(笑)

六本木でも短パン・ビーサンの須田さん、司会を務めた中川さん(右)

■月原: 「目的次第」/ オフィスを都内に置くとかは論点ではなく「そもそも何をしたいの?何を成し遂げたいの?」という目的をシャープにすべき

「場所は論点ではない。目的をあきらかにすべき」と月原さん

■五島: 「不要」/ 現状では都内に場所を用意するメリットは無いですね。

■野澤: 「採用」/ 採用には不可欠かなと思います。会社の成長には人材が不可欠です。弊社の場合、埼玉在住の社員は茅ヶ崎まで2時間半もかかってしまうので、大手町オフィスをなくすわけにはいきません。

市運営のコワーキングスペースを(野澤さん)

Q4.茅ヶ崎をビジネスタウンになるためには?

■須田: 地域通貨。美味しいバーベキューを提供していきたい。

■五島: 「規模拡大」/ 弊社の場合、市内外での雇用を増やして未経験の人も入れて、ITスキルを持っている人を増やしていきたい。

■野澤: 茅ヶ崎市が駅前やビーチの近くにコワーキングスペースを作れば、都内から企業が来て茅ヶ崎で地元の人を採用して、コワーキングスペースで働くスタイルが実現できればいい。何社かの社員がそこで働けば、他企業の社員との横の関係もできる。これまで茅ヶ崎のサテライトオフィスに経営者100人ぐらい呼んで、定期的に10時から17時までオープンスペースとして実施していますが、この何倍もの規模のものを市が作ってくれたら、どんど企業を紹介しますよ。住むのではなく、行ったり来たりして活性化することを「交流人材」と呼ぶそうなんですが、弊社も貢献できるのではないかなと思っています。

■月原: 「市内フリーWi-Fi化」/ Gの実証実験エリアにしちゃえと。仕事で地方に行くと通信に困るんですよ。茅ヶ崎のビーチにWi-Fi かせまくって、ベンチとゴザだけ置いて仕事ができる環境を整えてあげる。関係人口(観光客以上・定住者未満の存在として、地域と深い関わりをもつ人々を指す)をどんどん増やすことが活性化につながる

茅ヶ崎を電子行政に(野澤さん)

Q5.あなたは茅ヶ崎市長です。DXを絡めてどんな改革をしますか?

ここで、野澤さんが即答えます。

■野澤: 「(電子政府)エストニアをやりましょう」。日本全体がIT・DXが遅れていますよね。茅ヶ崎が日本のモデルになれば、企業も集まってくる。茅ヶ崎が突き抜けてしまえば良い。

■月原: 「幸福度」/「お金お金」と言うよりは、「自分らしく」とか「楽しく」とか掲げて、今の軸からずらしていきたいですよね。幸福度の上げ方は今から考えます。

■五島: 藤沢や鎌倉、逗子に比べて、茅ヶ崎は突出するものがないので、3市の持っていない領域を打ち出していくべき。

五島さん

茅ヶ崎の魅力は「人」

Q6. 最後にメッセージを

■五島: 茅ヶ崎での働き方の魅力がわかるので、サザンビーチのオフィスに一度見学に来て欲しい。

■野澤: 茅ヶ崎の魅力は人の良さ。うちの若手の社員がここのサテライトオフィスを見学したら気に入って、そのまま移住してしまったのですが、半年であっという間に馴染んでいるんですよね。道を歩いていると知り合いから「遊びにおいでよ」とか声を掛けられたり、裏のマンションの人からホームパーティに招かれたりしていて、この地域に何年住んでいるのっていくらい馴染んでいる。オープンさが尋常じゃない。住人に表裏が無くて、明るく前向きで元気なことが一番の魅力だと思います

■須田: 僕も人の魅力が一番の価値だと思っています。移住を考えている人はうちの庭でバーベキューできたり、マルシェとかもあるので、ぜひ「茅ヶ崎の人」に触れ欲しいですね。

「茅ヶ崎は人が良い」と須田さん

■月原: 経営者は都内から60分で来られるので、とにかく来てもらいたい。

 

茅ヶ崎青年会議所は、8に茅ケ崎駅南口の「8HOTEL」12日の試住体験事業を予定しています。起業家・企業から選ばれる街・茅ヶ崎を目指して、行政・企業・NPOと手をとり、一丸となって取り組んでいくそうです。

 

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住所

神奈川県茅ヶ崎市新栄町13−29/茅ヶ崎商工会議所内

問い合わせ

茅ヶ崎青年会議所

電話

0467-85-0212

0467-85-0212

月水金 10時〜16時

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公開日:2021-06-22

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