茅ヶ崎市東海岸北在住 Jason Halayko (ジェイソン・ハレコ)さん 美央さん 士武(トム)くん
カナダ出身のジェイソンさんは、2004年から本格的に日本に移り住み、近年はFMX(フリースタイルモトクロス)やBMX、スノーボード、ブレイクダンスなどの「アクションスポーツ・フォトグラファー」として活躍。札幌出身の美央さんは、外資系企業に勤め、世界各国で手腕を発揮してきたキャリアウーマン。現在はピラティス・ヨガのインストラクターや通訳をライフワークとして活動をしています。結婚後、出産を控えた2019年秋に、都内から茅ヶ崎へ移住。インターナショナルで多彩な2人は、自然豊かな茅ヶ崎で子育てを満喫中です。
「子育ては自然豊かな場所で」茅ヶ崎へ移住
20代前半でカナダ・バンクーバーで出逢ったというふたり。大学生だった美央さんにジェイソンさんが「一目惚れした」そうですが、それぞれ別の人生を歩んでいました。
しかし、6年前に日本で再会。国際結婚を果たしました。自宅の壁にずらりと飾られた家族写真を眺めながら、ジェイソンさんは「今までの写真を見るとすごいなぁって思うよ。あの時の人と結婚できたんだなぁって」と、幸せそうに目を細めます。
フォトグラファーとして東京五輪2020での活動を見据えて、新婚生活の拠点に選んだのは「東京」でした。しかし、美央さんの妊娠を機に、「やっぱり子育ては、自然豊かな場所で」と転居を考えたといいます。
当初、共通の趣味であるスノーボードができる長野や、海が近い江の島なども視野に入れたそうです。「でも、長野は都内から遠すぎて仕事が減ってしまうし、江の島は雰囲気が違ったんだよね」
辻堂で部屋探しをする中で、たまたま巡り合ったのが茅ケ崎駅南口のマンションでした。
ビーチまでの道のりで感じた、街の「豊かさ」や「安全性」
「お部屋はまだ入居中で、見られなかったのですが、外観や敷地の雰囲気があっという間に気に入りました。私は子どものころから社宅住まいだったので、リノベーション後も『元・社宅』という風情が残っているこの物件がすごくいいなと思いました」と美央さん。
2人はそのまま歩いて海へ。「海までの道のりで見た、住まいや車、道交う人の印象がすごく良くて。こどもの見守り隊のプレートとか、流れてくる防災放送からも、街の豊かさや安全性を感じました。行政や住人がみんなで見守ってるという治安の良さは、決め手の一つになりました」
有名なフォトグラファーと、世界各国で活躍するキャリアウーマン
ジェイソンさんは「アクションスポーツ」の分野では、大変著名で人気のフォトグラファーです。
カナダの大学を卒業後、立命館大学に就職。留学生向けのアドバイザーや通訳をする傍ら、趣味でカメラを楽しんでいたそうです。転機となったのは、『Red Bull』が横浜の赤レンガで開催したFMXのイベントでした。「そこで撮影した写真が評価され、Red Bullのイベントやライブなどで活躍の場を得られるようになりました」。
一方の美央さんも、外資系企業でバリバリ働いてきたキャリアウーマン。べトナムのリゾートホテルをはじめ、タイやグアム、シンガポールなどで、会社立ち上げや営業をこなし、帰国後も管理職として活躍していました。そんな中、全てのキャリアを手放して、ヨガのインストラクターの道へ。現在は、運命的な出会いでピラティスインストラクターとして心身の豊かさを多くの人に伝えるお仕事をされています。
「住人がフレンドリー。茅ヶ崎に移住してきて良かった」
そんな茅ヶ崎に縁もゆかりもない2人ですが、「短所が思い浮かばないよね」と笑い合います。「都心まで電車で1時間だから、全然大変じゃない。むしろ、同じ都内でも乗り継ぎが多くて、遠く感じるくらい。海までも自転車やベビーカーでもすぐ行けるのもすごく良い」
自家用車を所有していませんが、駅前にスーパーも多いため、生活に不便を感じていないといいます。
「市役所の人も相談すると親切に対応してくれるし、街の人がとってもフレンドリーだよね」。その言葉を象徴するように、マンションの中庭で過ごしていると、顔見知りの友人と気さくに挨拶を交わすシーンも。すっかり街に溶け込み、「顔と顔が見える」関係性を築いている様子が垣間見えます。
ジェイソンさんも、「自転車で海から戻ってきたおじさんのサーファーも、すごく気持ちよさそうだなぁ、かっこいいなって見ているよ。この2年間は新型コロナが流行していたし、子育てに専念していたけれど、今年はサーフィンにも挑戦してみたいな。ここにサーフィンをする昔からの友人も住んでいるから、一緒に行ったら楽しいと思うよ」と微笑みます。
マンションには、サーフボードラックやシャワーも完備しているので、気軽にサーフィンを楽しめる環境はすでに整っています。
生後間もなくして、茅ヶ崎の海へ。「砂浜が遊び場」
「里帰り出産した美央と士武が、数ヶ月ぶりに帰ってきた時、すぐに茅ヶ崎の海に連れて行ったよ。海を見せたくって。そしたら、トムも『かっこいいな』って感じで、海やサーファーを見てたよ」
以来、海が大好きになった士武くん。ビーチで砂遊びをしたり、水際で足をつけて遊んだり。「最近はプールに通っているんですが、いつもサーファーを見ているから、真似をして大きなビート板の上に立ち上がったりします。海でもじゃぶじゃぶ海の中に入っていっちゃう」。と、すっかり「茅ヶ崎BOY」の士武くんです。
「海まで気軽に行けるし、海に来るとリフレッシュできる。茅ヶ崎に引っ越しして本当によかったなぁと思います」
そんな美央さんは、ビーチでヨガやピラティスをすることも。「ママ、一緒に遊ぼう〜」と砂の洗礼を受けることもしばしばです。
茅ヶ崎でナチュラル・地に足の着いた子育て
「家族との時間」を何よりも大切にしているというおふたり。特に士武くんが2歳になるまでは、その成長をじっくり見守りたかったと語ります。
ジェイソンさんは育児に積極的。マンションの中庭で遊んだり、海へ出かけ、士武くんと2人だけで過ごすことも多いといいます。
「世界中どこに行っても、生きられる子に育ってほしい」と願う2人の子育ては地に足が着いています。
テレビや動画よりも家族で話したり遊んだり、踊ったり歌ったりする時間を大切にしています。
また、膝の上での絵本の読み聞かせも、大切な家族の時間。#ちがすき記者が、美央さんと出会ったのも、図書館での読み聞かせのイベントでした。「図書館が近いおかげもあって、絵本が大好き。『BOOK、BOOK』と言って読み聞かせをせがまれます」
また、富士山が綺麗に見えるベランダでは、ミニトマトやバジルなどを栽培。士武くんも一緒に手入れをしています。
「自然のチカラってすごいと思います。どんなに疲れていても、海に行ったり、きれいな富士山を見たりすると、元気になったりリフレッシュできる。私たち夫婦は、カナダや北海道の森や川で過ごしたり、スノーボードを趣味にしてきたので、自然を身近に感じる生活が大切ですね」
また、端午の節句や神社参拝、着物文化などの日本の慣習や文化のほか、ハロウィーンやクリスマスなど、日本と西洋どちらの文化も大切に伝えています。
昨年12月からは、保育園へ入園している士武くん。インターナショナル保育園かと思いきや、ごく一般的な保育園を選んだそう。
「日本語と英語どちらも使えるように、保育園は日本語しか飛び交わない普通の保育園を選びました。茅ヶ崎はハーフの子も多いというから、そう意味では安心しています。茅ヶ崎の地元の小学校に入れて、これからも茅ヶ崎でずっと暮らしていきたいと思っています」
茅ヶ崎暮らしを満喫し、笑顔が絶えないジェイソンさん一家。士武くんの成長を第一に考える子育て方針や、自他ともに尊重し、毎日を丁寧に、自然体に暮らしている様子が印象的です。
最後に、茅ヶ崎暮らしを考える方へメッセージをもらうと、にっこりと微笑みながら「ぜひ」と一言。
多くを語らずとも、この3人の弾けんばかりの笑顔が、ハッピーな茅ヶ崎暮らしを雄弁に物語っています。