中井町は保健福祉センター内にある「なかい健康づくりステーション」に新たにバーチャルサイクル設備を設置し、9月1日から供用を開始した。モニター越しに世界各地500以上のコースを走ることができるほか、町内で撮影したコースも制作。町民の健康増進と国内外への町の魅力発信を図る。
サイクルマシンと連動したバーチャルサイクリングアプリ「ROUVY」を活用したもので、屋内に居ながら登録されている世界中のコースを走ることができる。他のプレーヤーとの競争も可能だ。コースの映像は実際の風景を撮影したもので、パリやラスベガスなどもある。自転車を漕ぎ進めることで風景も変わるため、景勝地など地域の魅力を伝える手段にもなる。
中井町では中井中央公園をスタート・ゴール地点に富士山やオリーブ畑など里山の風景を眺めながら町内を巡る約25Kmのコースを制作した。撮影は今年5月に町担当課と業者で行い、雲で富士山が隠れていたり、コース上に路上駐車があった場合は撮り直すなどこだわった。3台設置したサイクルマシンには、地元企業のミヤタサイクルの自転車を採用している。
県の未病センターの認証を受けて健康チェックやフィットネスができる機器を設置し、地域における未病改善や健康増進の拠点となることを期待されている同ステーションだが近年、施設利用者が伸び悩んでいることから設備の充実を図った。町健康課は「町民の健康増進に加えて、コロナ禍で中井町に来れなくても世界中の人に町の魅力を知ってもらえる。気軽に乗りに来てほしい」と話した。利用無料。平日午前9時から午後5時まで、誰でも利用できる。