防災・防犯をはじめ、子育てや高齢者の見守り、地域の清掃など区民の暮らしの基盤には、「人と人とのつながり」が不可欠。一方で、町内会・自治会の加入率は、幸区でも減少傾向にあり、地域への関心や人間関係の希薄化が進行し、地域力の低下が課題になっている。
そこで幸区では日頃生活している地域において人と人とのつながりをつくり、地域への関心や関わりが薄い層に対して地域活動に参加しやすいきっかけの創出を目的に「さいわい縁むす日」事業が行われている。
今年度は、大型マンションの塚越ミレナリータワーズ自治会と連携して3月12日に隣接する塚越こかげ公園でイベントを実施。会場には、市内産の朝採れ新鮮野菜やフランクフルト、餃子、駄菓子等の販売テントが立ち並び、同マンションの住民を中心に多くの人で賑わった。販売テントの運営は、自治会や子ども会、老人会、民生委員、バイク同好会等の各種団体が担当。来場者と言葉を交わして交流を図った。また、幸区が自転車交通事故多発地域に指定されていることから、自転車シミュレーターやVRを活用した交通安全啓発も区役所職員により行われた。幸スポーツセンター職員によるパラスポーツのモルック体験や、市民活動団体の協力によるボードゲーム等、来場者同士で交流ができる仕組みを複数用意し、人と人とのつながりを作るきっかけとなるイベントとなった。参加者からは、「普段は、何階のどの部屋に住んでいる人なのか分からなかった人とも話すことができてよかった」「コロナ禍でイベントが開催できなかった中、住民同士、ご近所同士で交流できてよかった」「運営している方たちが楽しそうに見えた。自分も地域活動に携わってみたいと思った」といった意見が寄せられた。