大井町図書館で現在、今月から放送が開始されたNHKの連続テレビ小説『らんまん』の主人公のモデルとなった植物学者の故・牧野富太郎氏に関連する展示が行われている。牧野氏が緻密に描いた多数の花々などの絵を含む植物学の本をはじめ、伝記、絵本なども並ぶ。
牧野氏は江戸時代末期の1862年、現在の高知県に生まれた。小学校を中退するも、東京大学に出入りして植物について研究したほか、全国の野山を歩き、約40万点におよぶ標本を採集。調査・分類を経て、自身で命名した植物は1500種類に上り「日本の植物学の父」と呼ばれている。同館スタッフは「特に高齢の女性の来館者が興味深そうにご覧になっている」と話す。
また、町生涯学習センター1階では「おおい自然園ミニ展示」として、調査に臨む牧野氏の写真をはじめ、植物の標本を作る「野冊」などの道具も展示されている。
展示はいずれも6月末までの予定。(問)同館【電話】0465・83・5401、同センター【電話】0465・83・5409