矢部地区の洋菓子店と豆腐店で「美味しいSDGsな取組」が広がっている。
セ・ラ・セゾン 清水康生さん
「当たり前のことを広めていかないと」と語るのは洋菓子店「セ・ラ・セゾン」(矢部1の14の8)代表取締役の清水康生さん。相模原お店大賞を受賞した同店を営むだけでなく、矢部商工みどり会の会長として、「さがみはらSDGsパートナー」への加入を呼びかけるなど、SDGsに積極的に取り組む。
店舗では▽「越後屋豆腐店」の捨ててしまうおからを使ったタルト作り、▽ケーキなどに使った果物の皮を別のお菓子やジャムにアレンジ、▽卵の殻を花壇の肥料に、とさまざまな活動をしている。「普段からやっていることに合っているからSDGsを掲げ始めた」と清水さん。ゆくゆくはSDGsに関連した商品の販売をさらに拡大し、「『日常の何気ない行動もSDGsなのだ』と気づくきっかけになるような取り組みも考えている」と、期待に満ちた瞳で話す。
越後屋豆腐店 西條政夫さん
「昔からやってることじゃん」と笑いながら話すのは、セ・ラ・セゾンにおからを提供する「越後屋豆腐店」(矢部1の18の16)代表取締役の西條政夫さん。同店も、同会に所属している。
毎日大量に出るおからは、産業廃棄物として業者に買い取ってもらっているという。これに注目した清水さんから「健康的にSDGsを」と提案されたのが、おからタルトを作るきっかけだったそう。
おからタルト以外にも、崩れた豆腐をがんもにアレンジしたり、地元の食堂に安く卸したりといった活動は以前から行っている。そのため、「SDGsは当たり前にやってることだった」と西條さん。
食物繊維が豊富なおからを使ったタルトは、ナッツ類と小麦粉不使用。おからの優しい香りが季節の果実と相まって美味しいと評判だ。