両親との死別、父親からの虐待、母親の育児放棄、自ら保護を求めてきた子どもなど。様々な理由で児童養護施設で暮らす子どもたちは、どのような日々を過ごし、施設職員は子どもやその家族にどう寄り添っているのでしょう。
多くの人が知らない児童養護施設の日常。そんな児童養護施設の一日にスポットをあてた舞台「みんなの家 ひまわりの家」(and・夢の宝箱主催)が2023年8月27日(日)、聖光学院ラムネホール(横浜市中区)で開催されます。12時開場、12時30分開演。 ※児童養護施設の子どもたちや職員は出演しません。
横浜の児童養護施設職員がプロデュース
※画像クリックでチラシを拡大できます
この舞台は、横浜市中区にある児童養護施設「聖母愛児園」職員の梛橋(なぎはし)雄一さんがプロデューサーを務めます。ちょうど1年前の2022年夏、埼玉県内での公演でアドバイザーとして協力した梛橋さん。公演当日、その舞台内容と演技に圧倒され、「ぜひ横浜での開催を」と直々にオファー。今回が横浜初公演となります。
「幸せに生きる子どもたちを増やしたい」

子どもたちの幸せを願い、個人活動として横浜での舞台をプロデュースした梛橋さん(左)
児童虐待関連のニュースが飛び交う日常。悲しいことにニュースでは死亡に至っているケースが珍しくありません。「そんな中でも生きて、児童養護施設に入り、暮らす子どもたちがいます。この舞台では、虐待を受けた子どもたちが施設に入ってどう暮らしているのか。“その後”について多くの人に知ってもらうきっかけになれば」と梛橋さんは話します。
約20人の演者たちが「子ども」「職員」「家族」それぞれの立場で、とある一日にスポットをあてた芝居を繰り広げます。
太陽を向いて明日を生きる“ひまわり”のように
舞台タイトルの「みんなの家 ひまわりの家」には、どのような意味が込められているのでしょう。
「生きて来たそれぞれの環境や悩みや苦しみは違うけれど、子どもたちが1つ屋根の下に住み、兄弟のように助け合い、いつも太陽を向いて育つひまわりのように明るく、楽しく、明日へ向かって生きて行く家族になる。そんな思いを込めました」。脚本を手掛けた佐藤和恵さんは、こう話します。
日本国内で児童養護施設数を「0」(ゼロ)にするのが夢という梛橋さん。児童養護施設を必要としない社会を実現させ、“ひまわり”のように力強く、明日を幸せに生きる子どもたちを増やす、という夢を舞台に託します。
1500人収容の大ホールでの開催
会場は、地元横浜の支援メンバーによる協力で、1500人収容の聖光学院ラムネホールでの開催となりました。「より多くの方に来場いただき、児童養護施設について知ってもらうきっかけにつなげたいです」と期待を込める梛橋さん。
チケットは全席自由で一般1,000円、学生500円。事前予約が必要。公式インスタグラムのダイレクトメールで予約を。なお、支払いは会場にて行います。