地元医療機器・各種計量機器の企画・開発メーカー「マーク電子」(相模原市緑区橋本台・大津恭男社長)では、同社を挙げてのSDGsの達成に向け社員の率先した啓蒙活動のもと、一丸なった取り組みを続けている。
同社のSDGsの推進をめぐっては、地球温暖化に警鐘を鳴らす演説を聞いた村山忠雄会長が危機感を募らせ、環境保全への取り組みを「マークから始める」と宣言。社内全体にこの思いが広がり、社員全員で知恵を出し合い「今できること」を継続して行うことを確認し、17項目の達成に向けた活動がスタートした。
新型コロナによって活動が困難な状況の中、社員たちはSDGsに対して個々で「レジ袋の不使用」や「移動は徒歩か自転車」などの取り組みを記した「私の宣言カード」を作成。このほど半年経過したのを受け、進捗状況のアンケート調査を実施し、活動の達成度や活動についての理解を深める契機とした。社内では今後、相模原市の「さがみはらSDGsパートナー」に参画する企業などともコラボした活動も模索しており、同社総務の後藤弘子さんは「地域の企業としてSDGsの推進に向け、さらに機運を高めていきたい」と展望を話す。
自社製品 表彰で高評価
同社の新製品「DRーMARK」(ドクターマーク)がこのほど、「中小企業優秀新技術・新製品賞」(りそな中小企業振興財団主催)の優良賞に輝いた。

入賞を果たした自社製品「DRーMARK」
同製品はスマートフォンを使い、リアルタイムで点滴の流量が管理できる医療ツールで、同賞の選出基準とされる「優秀性」「独創性」「市場性」の3つの観点のもと、「中小企業らしさ」「環境に対する配慮」「社会的有用性」などの社会の要請によって審査され、高評価を受けた。担当者は「医療従事者の負担軽減に向けて貢献していきたい」と話す。
同社は昨年で創業45周年。この節目を機に、これからも社員全員による地道な活動を続け、併せて社の専門性の強みを生かしながら、まちの旗振り役となってSDGsを力強くけん引する。