「地域に根差して」貫くモットー/有限会社 稲元薬局(平塚市平塚)

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「地域に根差して」貫くモットー/有限会社 稲元薬局(平塚市平塚)

◇稲元薬局のはじまり

 旧国道1号沿いに店舗を構える「有限会社 稲元薬局」(平塚市平塚4-2-3)の創業は、昭和29年。現社長で2代目の今井裕久代表(65)の両親が立ち上げました。母で薬剤師の信子さんが藤沢の呉服店「稲元屋」の長女であったことから、のれん分けする形で「稲元薬局」として船出。ちなみに今井代表の父も薬剤師でした。

 稲元薬局はホームページを持たず、SNSによる情報発信も行っていません。「地域の皆さんにお店のことをきちんと知っていただこう」と今回、今井さんは取材に応じてくれました。

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 今井代表は平塚江南高校を卒業後、東京薬科大学に進学。「両親の背中を見て育ったので、将来は薬剤師として家業を継ぐと中学生のころから考えていた」と振り返ります。大学卒業後は東京田辺製薬に入り、研究職に就きました。血圧薬の開発に携わる一方、2年半にわたり新潟大学に研究生として籍を置き、医学博士号を取得しています。

稲元薬局の現在、過去、そして未来の展望を語る今井代表

◇年中無休の「商店薬局」

 両親が切り盛りする稲元薬局に今井代表が入ったのは、平成元年のこと。当時においては珍しい年中無休の運営を行っていて、「家族で旅行したり買い物に行った記憶はほとんどない」そうです。「患者様、お客様ファースト」の経営方針の下、終業時間が夜10時をまわるのも、ざら。年末年始休みもなく、「現代の価値観に照らせば超過労働。行き過ぎていたかも知れませんね」と語ります。

 代替わりした今でこそ年中無休ではなくなったものの、休業は休日のみと先代の方針に沿った経営を継続。また、調剤薬局が主流の現代ですが、大衆薬や雑貨、化粧品を扱う「商店薬局」を創業当時と変わらず貫いています。このことについて今井さんは「地域の方たちがふらっと立ち寄る憩いの場として、皆さんの健康相談に乗っていきたいのです」と力を込めます。

◇「地域に根差し、生きていく。お店も私も」

 お店のモットーを尋ねると「特にありません」と今井代表。しかし、「お店も私自身も地域に根差して生きていく、というのが強いて言えばモットーだと思います」と続けます。

 そんな今井代表は、平塚市消防団第一分団の現役団員であり、西仲町内会の会長を務めます。また、平塚・大磯・二宮の1市2町のおよそ150店舗が所属する「平塚中郡薬剤師会」の会長でもあります。さらに、かつては平塚青年会議所のメンバーとして阪神淡路大震災の時には被災地で復興支援活動にも参加しています。

タウンニュース平塚版が実施した2021年元旦号の「三師会長座談会」の様子。右が今井代表

◇父の背中、娘が支える

 薬剤師として休日もほとんどない中、さまざまな活動を長年続ける今井代表は「地域に根差して」というモットーを有言実行しています。そんな父の背中を支えているのが、今井代表の一人娘・藤田睦子さん(35)です。

 藤田さんに幼少期を振り返ってもらうと「お店は本当に年中無休だったので、家族旅行の記憶もほとんどないです」と笑顔で切り出しました。父と同じ平塚江南高校を卒業後は、「(薬剤師よりも)社会福祉士になって人の役に立ちたい」という思いが勝り、両親とは別の道に進みました。

 大学卒業後は高齢者施設などに勤務し、穏やかな最期を看取るという経験を重ねました。社会福祉士は高齢者だけでなく、障害のある子どもたちのサポートなど活動の領域は広いといえます。藤田さんは「支援を必要とする人たちの役に立ちたいという思いは、今も変わらずあります」と前を向きます。

「稲元薬局の理念に合った方にお店を支えてもらいたいですね」と藤田さん

◇稲元薬局の未来は

 藤田さんがお店を手伝うようになったのは、今から5年ほど前。現在は3人の子どもを育てながら、接客や事務作業を中心に行っています。薬剤師の資格は持っていませんが、社会福祉士として身に付けたホスピタリティ溢れる対応でお店を支えています。

 稲元薬局の未来について尋ねると、「父はいつまで現場に立つのでしょうか。もしお店を未来につなぐのであれば、力になります。また、お店の理念に合った薬剤師の方にお店を支えていただきたいですね」と笑顔で話します。

親子で店を切り盛りしています

◇コロナ禍でも前を向いて

 現在、稲元薬局では新型コロナの抗ウイルス剤「ラゲブリオ」(特例承認医薬品)を扱っています。今井代表は昨年、新型コロナウイルスに感染しました。幸い軽症で回復しましたが、母・信子さんをコロナで亡くしました。「一人でも多くの方が感染から身を守るために」と、タウンニュースのインタビューにも応じてくれました(※インタビュー動画は下記より見ることができます)。

 薬剤師会ではコロナワクチン接種の取り組みに積極的に協力しています。コロナの終息が見通せない中だからこそ、「皆で前を向いていきましょう」と今井代表は呼びかけます。コロナ禍でお店の営業も制限されるといいます。それでも、「今もこれからも、地域に根差して、地域の皆さんのために」と今井代表・藤田さんは口をそろえました。

住所

神奈川県平塚市平塚4-2-3

問い合わせ

0463-31-1830

公開日:2022-02-24

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