NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に今後登場する大江広元をまつる大江稲荷社(十二所)で2月12日、豊作を祈願する「初午(はつうま)祭」が開催された。今年の同祭には、ドラマで広元役を務める俳優・栗原英雄さん(56)も訪れ、「コロナ下だが、撮影が無事進むようお見守りください」と手を合わせた。
一時は途絶えていたが戦後に復活し、地域の恒例行事として開催される初午祭。大江稲荷社は、広元の姿を模した木像を「ご神体」とし、神社に近い明王院が像を保管している。毎年、初午祭に合わせてその像を神社に移し、明王院の仲田晶弘住職が読経を行う。
神社に<案内板>設置
今年の初午祭には近隣住民や栗原さんのほかに、松尾崇市長や市観光協会・大森道明会長、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」鎌倉市推進協議会の久保田陽彦会長らも参加した。初午祭の後には、広元を多くの人に知ってもらおうと市観光協会が制作し、神社に設置された案内板の除幕式も行われた。
ドラマ通じて愛される存在に
大江広元は、鎌倉幕府を支えた宿老13人のうちの1人。公文所や政所の初代長官を務め、市内十二所に屋敷を構えたと伝わる。
栗原さんは大河ドラマの広元役が決まった2020年に、プライベートで大江稲荷を参拝していた。その際、「役をやらせていただくことになったので、お見守りください」と伝えたという栗原さん。そしていよいよ、出番が迫っている。
「ドラマの中でキーパーソンとなる人物。広元が地元の人々に愛される存在になるよう、演じていきたい」