「登戸・遊園 こうしん中」
土地区画整理事業で道路等の基盤整備完了を2025年度に控え、登戸・向ヶ丘遊園駅周辺のまちづくりの動きが加速している。憩いや交流の場として公共空間の利活用を考えようと、川崎市や小田急電鉄、沿道権利者、地元商店会らが協力。10月20日(木)から23日(日)、社会実験やイベントを集めた「登戸・遊園 こうしん中」を開催する。
「ハロウィン」や「ミライノバ ハレの日」
「こうしん中」は区画整理で日々変化する「更新」と、まちづくりが新たなステージに進む「行進」にちなんだ取り組み。会場は小田急線西側の都市計画道路「市道登戸2号線」と、向ヶ丘遊園駅北口から一方通行になる「区役所通り登栄会商店街」、近隣の空き地だ。両道路の空間利活用を社会実験として展開するほか、22日に登栄会のハロウィンイベント、23日に飲食や体験企画が集まる「ミライノバ ハレの日」を開催する。
2号線活用考え実践へ
まちづくりの中核を担う登戸2号線については、地権者らが協議し将来像をまとめた「コンセプトブック」を2021年春発行。2021年9月には、空間利活用の体験会が開かれた。
今回、市主催で4日間にわたり行う2号線の社会実験に向けては、沿道権利者や近隣住民が9月から2回のワークショップで企画を検討。10月6日には、市職員らも含む28人が区画整理事務所に集まった。憩いの場づくりや展示など、テーマごとに3つのグループに分かれ意見を交換。テーブルやベンチ設置、紙芝居、アンケート実施といった意見が出揃った。
ワークショップには日本女子大の学生の参加も。同エリアに住んで70年ほどになる登戸東本町会の古田茂会長は、「皆さんがこのまちを良くしようと真剣に考えてくれてうれしい。若い人たちと共に、住みやすく温かいまちにしていければ」と期待を込めた。

2021年9月、2号線での体験会
まちを知る場に
小田急電鉄と市が事務局となり、2021年夏から続くにぎわい創出の取り組み「登戸・遊園 ミライノバ」では、2021年11月に「ハレの日」を初開催。10月23日の第2回は、地元商店会や団体らが実行委員会を組織し、地域主体で準備してきた。
会場は登戸2号線そばの空き地(51街区)。「知りたいな、登戸のまち」をテーマに掲げ、登戸東本町会の神輿や太鼓、登戸小学校のスクールバンド、地元消防団などが集結。登戸の文化に触れながら、飲食や物販も楽しめる。委員長を務める区役所通り登栄会商店街振興組合の三平雅美理事長は「これまでの登戸を知ってもらいながら、一緒に将来像を考えていけたら」と話す。
いずれも午前10時から午後4時まで(ハロウィンは11時から)、雨天中止。22日と23日は会場周辺で交通規制を行う。最新情報は市サイト。