京急三崎口駅近くにある丸石自動車(三戸317の2)内に、10月23日(日)正午から「mito cafe」がオープンする。三浦半島を中心とした事業者から仕入れた食材を使って地産地消を推進すると共に、無添加で体に優しい料理を提供。地元客や観光客にとって、家庭でも職場でもない”居心地の良いサードプレイス”を目指している。
創業1948年の同社。マグロ延縄漁業で用いられるラインホーラー(巻き上げ機)を国内でいち早く製造展開した後、自動車販売・修理事業に取り組んできた。
2006年の結婚を機に、スタッフとして働き始めた石川優子さんは「駅周辺には市街化調整区域が広がり、誰もが気軽に立ち寄れる場が少ない」と感じていた。そこで3年前に国の補助金を活用し、築57年の建物を改修した店舗併設型カフェの開設を決意。車を整備・点検するテスター場だった約69平方メートルの空間にキッチンやトイレ、キッズスペース、30ほどの客席を用意した。設計は練建築舎一級建築士事務所の長坂絵理さんに依頼したほか、左菊の鈴木一史さん協力のもと、三浦の土を市民と壁に塗るワークショップも行った。
西松の生ハム、スモークファームのソーセージ、安田・山本養鶏場の卵など地元で採れた新鮮な食材にもこだった。米粉100%のスフレパンケーキやラップサンドが看板メニューで、近隣で飲食業に携わるmashukaの清水優香さんらが季節感あるメニューを監修。三崎恵水産のまぐろコンフィといった土産品も充実している。
14日・15日には、関係者を招いたプレオープンを実施し、1日で120人以上が来店する盛況ぶりだった。下宮田在住の夫婦は「新しい切り口で三浦の魅力を発信している。皆の憩いの場になるはず」と期待を寄せた。石川さんは「絵本の読み聞かせや農家さんの野菜直売も企画中。多種多様な人々とコラボして、三崎口前を盛り上げていければ」と展望を語った。

メニューの一例