<横浜市中学校給食の試食&意見交換会に潜入!>山中市長と保護者が熱いトークを繰り広げていた

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<横浜市中学校給食の試食&意見交換会に潜入!>山中市長と保護者が熱いトークを繰り広げていた

横浜市の中学校給食の今後のあり方について山中竹春市長が保護者と意見交換会を初めて行い、その様子がメディアに公開されました。同じく中学生の娘をもつ記者ですが、コロナ禍ということもあり、ママ友と中学校給食について語り合う機会もなく…保護者の生の声に興味津々!「みんな本当のところ、中学校給食のことどう思っているの??」。気になる意見交換会の様子をレポートしました(取材日/2022年11月18日)

  • 今回の意見交換会は西区の岡野中学校で行われました。

横浜駅から徒歩圏内にある岡野中学校

  • 現在横浜市の中学校給食は、民間の給食工場で作ったおかずやご飯をランチボックスに詰めて届けるデリバリー型で、市内145校(約7万7千人)のうち、28.5%※の生徒が利用しています。岡野中では、39.8%※の生徒が利用しているそうです。※2022年10月の喫食率

意見交換会に出席した遠山満校長(左)と山中市長(左から4番目)、PTA役員の保護者たち

【目次】
●まずは試食会から
●忖度ナシ!本音が飛び交った意見交換会
●記者がずっと気になっていた疑問も話題に
●生徒のランチタイムに潜入
●子どものためによりよい給食を

まずは試食会から

生徒と同じランチボックスで配膳されました

当日の献立がコチラ!揚げしゅうまいが美味しそう。これにごはんと汁物が付きます

  • 鶏肉と野菜の甘酢炒め
  • 揚げしゅうまい
  • チンゲン菜の中華和え
  • 杏仁豆腐
  • わかめと大根の中華スープ

彩り豊かで栄養バランスも良く考えられています。

マスク会食で「いただきます!」

多くのメディアがカメラを構えるなか、参加者たちはやや緊張した面持ちで試食会がスタートしました。

地産地消メニューなど食育について熱く語る山中市長

中学生と同じ気持ちになって、ランチタイムはほとんど毎日中学校給食を食べているという山中市長。月に1~2回ほどのパンの日が楽しみだとか。そういえば記者が子どもの頃は給食はパンが基本でごはんの日がレアだったけれど、今は逆になっていますね。

横浜のプロスポーツ選手が食の大切さを伝える「食育コラムリレー」も視聴(写真は横浜エクセレンス)

学校給食の紹介動画を視聴する中で、「美味しそう!」と一斉に声があがったのが、有名レストランのシェフらで構成される横浜ガストロノミ協議会のコラボメニュー。やはり保護者にとっても「盛り付けや彩り」は重要なポイントのようです。横浜市ではより美味しい給食を目指して、プロのシェフから継続的にアドバイスも受けているそう。

横浜のシェフとのコラボメニューの取材レポはこちら

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忖度ナシ!本音が飛び交った意見交換会

おなかもいっぱいになったところで、意見交換会がスタートしました。

参加した保護者6人のうち、毎日給食を利用しているという保護者が2人、毎日自宅弁当を作っている人が3人、給食と弁当が半々という人が1人。聞けば1~2年生は入学から1カ月間みんなで給食を食べることを推奨する「さくらプログラム」を実施していたため定着し、3年生は食べている人が回りに少ないので頼まないという生徒も多いのだとか。周りと違うと気になるお年頃なんですね。

※「さくらプログラム」スムーズに中学校生活に移行できるように、4月からの一定期間、新1年生に対して、みんなで中学校給食を食べることを推奨する取組。2022年度は全校で実施

PTA副会長の榮島英剛さん。

「うちは今3年生なんですが、先輩たちからの(前身のハマ弁が)美味しくないという刷り込みがありまして(笑)。始まったばかりの当初は本当にそうだったのかもしれないけれど、今の給食は十分美味しいと感じる。うちは自宅弁当を持っていっているけれど、親としては給食を食べて欲しい。選択制だと子どもは好きなものばかりを入れてくれる自宅弁当を選んでしまうのは当然。それだと栄養バランスの偏りが気になる。給食なら好き嫌いがあっても食べられたりする」と榮島さん。

山中市長も「私の時代も給食がなかったが、自分で選ぶと好きな菓子パンばかり買って食べていた。栄養バランスの取れた昼ごはんを食べていればもっと背が伸びていたかもしれない…」と、自身の学生時代を振り返ります。

我が家の12月の献立表はこんな感じ

自宅弁当と給食を使い分けているという保護者は、子どもに食べたいメニューを選んで丸をしてもらい、注文しない日にお弁当を作っているそう。我が家も同じパターン。娘は好き嫌いがほとんどありませんが、きのこが入っていたり、地味めな印象のメニューだと丸を付けません。食べたら美味しかったっていうメニューも絶対にあるのに…もったいない!アプリで簡単に注文できるし…。

  ↓そのほか保護者(生徒)の意見の一部を紹介↓

  • 世界の料理など家では作れないようなメニューで変化が楽しめるのがいい
  • (今日のメニューは)彩りが美味しそうに見えなかった
  • 弁当箱を洗わなくて済むから助かる
  • 冬は特におかずの冷たさが気になる(特にカレーは温かく!)
  • 栄養バランスやバリエーション豊かなメニューは自分ではできない
  • 中学生男子にはもっとがっつりな方がいい

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記者がずっと気になっていた疑問も話題に

また、「よく中学給食を頼まない理由として『冷たい』という声が聞かれるけれど、自宅弁当も同じでは?」という話題も。これ、実は記者もずっと気になっていたんです。

給食のおかずは衛生管理のために必ず85℃以上で加熱し、出来上がったらすぐに冷却器で19℃以下(コンビニの弁当棚と同じ位の温度)に冷却するそうですが、自宅弁当も基本的には温かくありませんよね?

それに対する保護者の考察は・・・

  • 家の弁当は「冷たい」のではなく「冷めている」
  • 保護者が作る弁当は好きなおかずばかりだから冷たくても食べられる
  • 作ってくれる保護者や家庭状況が透けてみえる家弁当は、文句を言わずに食べてくれる

また、「給食と聞くと子どもはみんな小学校の時に食べた出来立ての給食をイメージしてしまう。そのギャップもあるのでは?」とも。ごはんや汁物は温かくする工夫をしているようですが「給食=温かい」というのが、生徒も保護者のこれまでのイメージのようです。

一方で保護者たちは「色々と調べてみたが、敷地が限られているため、横浜市内では自校式が難しいのがよくわかった。色々検討したがけれどできなかったという(教育委員会の)調査過程や実状が保護者に伝わっていないので、『なんで自校式でなんでできないんだ?』という意見が多いのだと思う」。「横浜市の現状では、デリバリー式しかなりたたないという説明をきちんと受けていれば納得できる。検討結果をもっと保護者に分かるかたちで伝えて欲しい」という話も出ていました。

PTA会長の深山さん(左)の質問に答える山中市長

会終了後にインタビューを受けた深山由希子会長は「直接市長に保護者の声を届けられてよかった。中学生は子どもによって食べる量の差が激しい年代。そういったところを今後の課題としてもらえたら」と話していました。

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生徒のランチタイムに潜入

山中市長は意見交換会終了後、生徒のランチタイムを視察しました。

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子どものためによりよい給食を

コロナ禍でのランチタイムについては「黙食で真っすぐ前を向いて食べる今は、子どもたちが給食メニューについて語りあう機会もない。ランチタイムが機械的になってしまっている」という意見もあり、「同じものを一緒に食べて、美味しかった、これは好きじゃないなどおしゃべりしながら食べるのも食育の一つになる」と、山中市長も懸念事項と感じた様子。社会情勢上のことではありますが、これも今の中学校給食が抱える課題の一つなのかもしれません。

忖度のない参加者たちの意見に、同じ保護者として共感したり、なるほどそういう意見もあるのかと思ったり…。しかし、意見交換会での熱いトークを聞くにつれ、保護者はもちろん、仕組みを考えている横浜市の担当者や献立を考える栄養士さんなど給食に関わる人たちも、その根底にある「子どもたちが健やかに育って欲しい」という想いは一緒なのだと改めて感じました。

山中市長からは「保護者の皆様の意見を聞く大変貴重な機会になった。いただいた意見も生かしながら、よりよい給食にしていきたい」とコメントがありました。これからも横浜の中学校給食には大いに期待できそうです。

(補足)11/29発出の文部科学省からの通知を踏まえ、現在は学校における昼食時の取扱いを「机を向かいあわせにせず、なるべく離した状態で、大声での会話を控えて食べる。」としているそうです。

住所

神奈川県横浜市

公開日:2022-12-16

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