<3月19日開催>横穴墓など調査を解説 この先には何が… (厚木市郷土博物館)

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<3月19日開催>横穴墓など調査を解説 この先には何が… (厚木市郷土博物館)
珍しい石積みの構造。中央部が入口となっていて、その奥に穴が続いている(公益財団法人かながわ考古学財団提供)

 あつぎ郷土博物館(下川入)で、3月19日(日)午後2時から、市内で続く発掘についての講演会が開かれる。申し込み不要で、先着100人。

 厚木秦野道路の建設に伴い調査が行われている「中依知遺跡群」や、「及川伊勢宮遺跡」などについて、公益財団法人かながわ考古学財団や市教育委員会の担当者が解説。また同館内では、学校や公民館といった身近な場所での発掘をテーマに、4月9日まで展示を行っている。

 講演テーマの中でも「中依知遺跡群」は昨年末に見学会が開かれたばかり。昨年は幅50mほどの斜面に10の横穴墓も見つかり考古学ファンの注目を集めた。講演では同財団の池田治さんが調査の今を語る。

 横穴墓はふさがれており、現在は穴の前面部分を調査している段階だ。穴に土砂が流れこみ、埋まっているのか、空洞なのかは現時点では分かっていない。今後の調査で人骨などの埋蔵物が出るかもしれない。

幅50mほどの斜面から10の墓が見つかった。木々の残る両側にも横穴墓が眠っている可能性がある(公益財団法人かながわ考古学財団提供)

これまでに見つかった土器の壺などから、墓が造られたのは古墳時代後期、7世紀頃の可能性がある。年代についても詳しくは今後明らかになりそうだ。

 10の墓の中には、入口部分が珍しい石積み構造になっているものも。中央部が入口となっていて、その奥に穴が続いている。「横穴墓は県内で数多く見つかっていますが、こうした構造はどこにでもある訳ではない」と池田さん。気になるのは、どういった人物が葬られたのかという点だ。近くに横穴式石室を持った普通の古墳もあるため、特定の支配者の墓というより、中間層向けだったのかもしれない。

 もう一つの講演テーマ「及川伊勢宮遺跡」は地下式坑や「板碑」が見つかった。昨年5月に見学会が開催され、解説つきのユーチューブ動画も公開されている。

 (問)市文化財保護課【電話】046・225・2509

開催日

2023年3月19日(日)

住所

神奈川県厚木市下川入1366−4

公開日:2023-03-17

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