VRが介護施設を救う?!横浜の高齢者施設で行われていた実証実験を取材!【クラシック・コミュニティ横浜/サ高住・有料老人ホーム】

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VRが介護施設を救う?!横浜の高齢者施設で行われていた実証実験を取材!【クラシック・コミュニティ横浜/サ高住・有料老人ホーム】

「VR技術で認知症が改善する?」。そんな話を聞きつけ、横浜市戸塚区にある介護付有料老人ホーム併設のサービス付き高齢者向け住宅「クラシック・コミュニティ横浜」に足を運んできました。こちらは2022年に東京大学先端研と連携してVR実証実験を行った施設。介護業界の最前線ともいえるユニークな取り組みを地域新聞記者が丹念に取材したので、そのご紹介です。
【施設レポはこちら】

  • このレポートでは「クラシック・コミュニティ横浜」で行われたVR実証実験の取組みを以下3点にまとめました。

1.VR旅行体験の全貌
2.実験結果が発表
3.舞台となったクラコミについて

実験でなにをやったの?

実証実験の舞台となった「クラシック・コミュニティ横浜」支配人の田山さん。丁寧に取材対応をしてもらいました。施設自体の紹介レポはコチラから

VR旅行は「認知機能」「身体機能」の維持・改善に役立つ?

実験を行ったのは全国に「そよ風」ブランドで高齢者介護事業を展開する株式会社SOYOKAZE(本社:東京都港区、代表取締役社長:中川清彦)と東京大学(先端科学技術研究センター 身体情報学分野 檜山敦特任教授)。もともと同社ではテクノロジーを活用した高齢者の健康促進について開発を進めており、その取り組みの一つだそうです。

  • VRによる「認知機能」と「身体機能」の維持や改善効果を明らかにし、将来的に科学的根拠のある認知機能および身体的機能の維持・改善プログラムの確立を可能にすることが目的

実験が行われたのは戸塚町・国道1号沿いにある高齢者施設「クラシック・コミュニティ横浜」(西横浜国際総合病院前のバス停降りて目の前)。2022年の7月から9月にかけて入居者にVR(Virtual Realityの略で「人工現実感」や「仮想現実」を意味します)ゴーグルのようなヘッドマウントディスプレイを装着してもらい、「VR旅行」体験をしてもらおうというものです。

VR旅行体験で実際に映し出されている旅行映像の一例(提供写真)

  • 実証実験に参加したのは同施設の入居者24人(平均年齢88.5歳)
  • 約4週間のプログラムで、24人のうち14人にVR旅行体験をしてもらい、残る10人は体験せず、普段通りに過ごしてもらいました

旅行体験の内容は1回30分のプログラムを週3回、計12回実施し、実験前と終了後にそれぞれアンケートと「認知機能」「身体機能」を計測しました。VRによる認知機能と身体機能の維持・改善効果を明らかにすることで、将来的に誰でも楽しく参加ができる科学的根拠のあるプログラムの確立を目指すことができるといいます。

ゴーグルを装着して体験(画像はイメージです)

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気になる結果は…?

「改善効果を引き出すこと」が明らかに

左側のオレンジが体験をしたグループ/右側が体験をせずに普段通りに過ごしたグループ(提供資料)

株式会社SOYOKAZEは2023年4月25日、「東大先端研と共同で進める『VR旅行』の研究が高齢者の『認知機能』『身体機能』の維持・改善に役立つ可能性を実証」とのプレスリリースを出しました。東大先端研でもその研究成果を発表しています。

発表内容によると、「本研究の結果、VR旅行を体験した高齢者の認知機能に関わる「視空間認知機能」の向上と、身体機能に関わる「頚椎(首)可動域」の改善がされることを明らかにしました。」と説明しています。

また、実証分析の論文が2023年3月にイギリス・グラスゴーで開催された国際会議でグランプリに次ぐ特別賞を受賞したことも報告しています。この会議はVRやロボットなどの技術で身体的・認知的・知覚的等の能力を補完、向上させる『人間拡張技術』に焦点をあてたもの。正式名称は『The Augmented Humans International Conference 2023』で、受賞した特別賞は『Best Paper Honorable Mention』でした。

  • つまり部屋に居ながら国内外の旅行や観光を疑似体験すると、「認知機能が改善する」ことが科学的に認められたわけですね
  • さらに、映像を見る際に首や体も動くため、首の可動域が上がり、介護の主原因である「転倒」を予防するトレーニングとしても有効とのこと

<檜山研究グループ・研究員コメント>

高齢者施設では、身体的な機能の低下や慢性疾患、認知症のある方など様々なレベルの方の状態をVRで改善できました。また、視空間認知障害が改善したことにも驚きました。本プログラムが視空間認知障害のリハビリテーションに役立つ可能性があることを示唆しています。VR旅行は、これからも多くの高齢者に世界中の美しい景色や文化に触れる機会を提供し、心身共に健やかな生活を送ることにつながることでしょう。

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実験が行われたクラシック・コミュニティ横浜について

田山支配人「コロナ禍でもお客様である入居者様に“楽しみ”を提供したかった」

実験終了に合わせて行われた入居者向けのVR旅行体験企画(2022年10月20日・クラシック・コミュニティ横浜)の様子

株式会社SOYOKAZEと東京大学先端研が共同で行ったVR実証実験でしたが、舞台となったのは横浜市戸塚区戸塚町にある「クラシック・コミュニティ横浜」。全国約370施設あるSOYOKAZEですが、100人超の入居者が住む同施設など大規模施設が候補先としていくつか上がる中で、田山支配人は二つ返事で参加を表明したといいます。

田山支配人は「これまで『お客様である入居者様のやりたいことをかなえる』を目標にした運営を心掛けてきました。入居する際に自分の愛着のある家具を持ち込んでもらうこと、食堂利用か外食なのかなどを日々の暮らしの中で選択してもらうこと、こういった当施設の特長も、『やりたいことをかなえる』の一環です」と語ります。

そのほかの取り組みもご紹介

コロナ禍で認知機能低下の懸念

一方で新型コロナウイルスがまん延した際、外出制限や面会禁止が続いた中で、入居者から「つまらない」「何のために生きているのかわからない」などの声が聞かれたといいます。さらには日常生活で必要な動作ができなくなり、認知機能の低下がみられる人も出てきたそうです。

田山支配人「だからこそ今回のVR実証実験に参加しました。VRを使うことで日本各地やハワイなど旅行気分が味わえる。このような状況下でも楽しみを見つけてもらいたい、その一心でした」

2022年の10月には実証実験終了を記念し、純粋にVR旅行を楽しんでもらおうと体験企画が同施設の食堂で開催されました。

  • 参加者からは「コロナ禍において、施設の中で旅行体験が出来るなんて想像していなかった」「もう二度といけないと思っていた国や観光地に、もう一度行けたようでとても楽しかった」など好評でした

最後に田山支配人は「コロナ禍での実施で、少し大変でしたけど、やってよかったなと心から思いますね」と笑顔になりながら、「元気な時から介護が必要になっても、同じ場所でずっと暮らせる住まいの提供を目指すのが当施設です。これからもこうした実証実験だけではなく、様々な取り組みにもチャレンジしていきたいです」と語ってくれました。

見学や介護相談も随時受け付け

  • 現在、クラシック・コミュニティ横浜では資料請求、介護相談や見学を随時受付中。入居などを検討中の方は下記の手順で。

施設のお問合せはこちらから

「実証実験」の取り組みなどのお問い合わせは「クラシック・コミュニティ横浜」電話番号045-871-4271へ。

住所

神奈川県横浜市戸塚区戸塚町1978−1

横浜市営地下鉄ブルーライン戸塚駅西口直結「戸塚バスセンター」より、神奈中バス「ドリームハイツ行」(他、1番または2番のりば発のバス)乗車、「西横浜国際総合病院前」停留所下車徒歩1分(約42m)

電話

045-871-4271

045-871-4271

クラシック・コミュニティ横浜

公開日:2023-05-31

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