街中で見られる早春の花木にはロウバイ、オウバイ、レンギョウ、マンサク等々何故か黄色い花が多い。そんな中の一つにサンシュユがある。
斜めに伸びる小枝に20〜30個の4〜5mmの黄色い小花の塊を樹一面に咲かせ、春の訪れを感じさせてくれる花木だ。
本種はミズキ科に属し、通常の樹高は3m位までだが、10m程に達することもある様だ。葉は5〜10cmの長楕円形で葉脈が浮き出ている。秋には葉面に黒い斑点が広がり、やがて枯れ落ちる。実は1・5cmの楕円形で垂れ下がり、夏から秋にかけて熟すと緑色から艶のある赤橙色になり、葉が落ちた初冬には樹一面グミに似た赤い実が目立つようになる。
原産地は中国で、江戸時代に強壮目的の薬用として渡来。生食は出来ないが、果実酒やジャムにされてもよいとのこと。現在は主として公園や民家の庭木として観賞用に利用されている。
因みに、サンシュユ(山茱萸)は漢名で、和名は春若葉に先立って黄色い花を咲かせることから、ハルコガネバナ(春黄金花)という。
瀬谷環境ネットとは
瀬谷区およびその周辺地域の自然環境をよりよいものにして次世代に引き継ぎたいとの願いから生まれたボランティア団体。畑作、水路及びビオトープの生物環境保全や生物観察会、環境保護に関する講演会開催、小学校総合学習や教員研修会への支援等に取り組んでいる。