【特別版・スピンオフ企画第1弾】学校の経営を軌道に乗せた神奈川経済専門学校の奥田理事長に聞く、学校の歴史とこれからの未来

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【特別版・スピンオフ企画第1弾】学校の経営を軌道に乗せた神奈川経済専門学校の奥田理事長に聞く、学校の歴史とこれからの未来
  • 社長ではなく、「理事長」を紹介するスピンオフ企画の第1弾。

 今回、紹介するのは学校法人神奈川経済専門学校(東橋本)の奥田経男理事長。学校法人の理事長として学校の経営を立て直し、さらには2020年に2校目となる「相模原ビジネス公務員専門学校」を開校した奥田理事長に、これまでの歴史と今後のビジョンなどを伺いました。

東橋本にある神奈川経済専門学校

時代の流れと共に留学生を受け入れるように

 日本の専門学校(専修学校)は1976年の新しい学校制度の創設とともに誕生しました。同法人の設立は、その1年後の1977年。父・永勇(ながお)氏が準備を進め、法人認可を取り開校しました。永勇氏は、それまで高校教師で、「職業教育を実践したい」「社会に貢献したい」という思いを持っての開校でした。昭和30年代の橋本は今のようにまだ拓けていなかったようで、現在の土地を地主さんから購入し、1977年に学校法人に寄付して校舎を建てたそうです。

 開校した頃の日本は、現在のような大学全入時代ではありませんでした。大学進学とは別の選択肢として、同校にも多くの生徒が通っていました。その後、時代が移り大学進学が一般化してくると、それまでは専門学校に進んでいた学生も大学に進むようになり、専門学校に通う生徒は減少していきました。奥田理事長は「実際に生徒がほとんどいない年もあったそう」と当時の様子を話します。

 この頃、日本は経済的にも成長を続け、国際的にも円の価値が高く、外国人が多く日本に働きに来るようになりました。同校ではそこに目を付け、特に中国からの留学生を多く受け入れるようにしました。しかし、「在日資格を取れると生徒が退学してしまったり、生徒が安定しない時期が続いていたよう」と苦労も多くあったようです。

学校の授業の様子

「私がやらなければ誰もいない」

 奥田理事長ご自身はと言うと、大学卒業後に大手製パン企業に就職。しかし、「直接人の役に立つ仕事がしたい」と転職し、津久井町役場の職員として働き始めます。役場では、教育委員会や財政の部署などを経験します。ところがある日、高齢になっていた父から「学校のやり手がいない」と、学校法人を辞めようかという相談を受けます。その時、奥田理事長は「役場は私がいなくても組織として回る。でも、学校は私がやらなければやる人が誰もいない。うまくいくかはわからないがやってみよう」とこれを引き受けます。

 そして、2006年の7月から理事長代理として学校の経営に携わることになりました。当時、非常勤の講師はいましたが、父も第一線から退き、ほぼ1人になった奥田理事長。「とにかく普通の学校に戻そう」と決意して改革に着手。

 ひとまず、汚れていた校舎の清掃、整理、補修から取り組みました。乱雑なロッカーは整理整頓し、黒ずんでいる壁やクロスは材料や道具を買いローラーで塗り、生徒が学ぶための環境を整えました。そして生徒募集にも力を入れます。近隣の日本語教育機関をひたすら回り、営業活動を展開。「自分でやらなきゃ先に進まない」と奮い立たせ、38人いた生徒は翌3月に卒業し、6人にまで落ち込みましたが、地道な営業活動などで新たに56人の生徒を増やすことができたと言います。

2020年にJR相模原駅そばに開校した相模原ビジネス公務員専門学校

倍率が増え、2校目を開校

 しかし、生徒がなかなか安定しませんでした。さらに、国際情勢や自然災害も大きく関与してきます。2008年に尖閣諸島近海で起きた聯合号事件や2011年の東日本大震災の直後は、中国からの留学生が一気に減りました。「良い流れになると不可抗力で生徒が減ってしまうという感じだった」。

 それでも諦めることなく、営業活動を展開するとともに、「この学校に来れば就職できる」という成果を上げることに真摯に向き合いました。それによりブランドが定着。入学の競争率は3倍、4倍と次第に高くなっていき、受け入れる生徒の数を増やそうと、2020年の4月には2校目となる相模原ビジネス公務員専門学校を開校しました。ところが、ちょうど同時期に新型コロナウィルス感染症が流行。コロナ禍で全体の生徒数も減少してしまいます。

  • 奥田理事長は「相模原ビジネス公務員専門学校の初年度の生徒は6人だった。コロナは確かにきつかったが全体で生徒数は激減はしなかった。今はベトナムやネパールの生徒も多い。日本人学校との信頼関係もできている。きちんと学べて就職できる学校という実績が、生徒数が激減しなかったことにつながったと思う」と分析しています。

    相模原ビジネス公務員専門学校で行われているスーツの着こなし講座の様子

感謝の気持ちを忘れず

 経営者として奥田理事長が大切にしている事は感謝の気持ちです。「1人ではできないし、助けられてここまでできている。震災やコロナなど大変な時もあったが、謙虚な気持ちで受け止めるようにしている。だから、人と接する時も誠実に接することを心がけている」と話します。そして、「地道に継続し、やり続けることが大事だと思っている」と続けます。次に目指すところは、能力ある人を育て、成長を促し、今は奥田理事長が兼任している2つの学校長のポストを引き継ぐことだと言います。

 また、奥田理事長は、相模原橋本ロータリークラブのチャーターメンバーでもあり、2023年の7月からは国際ロータリー2780地区(5Aグループ)ガバナー補佐を務めます。「開校当時は学校の外で外部の仕事をすることなど考えられないことだったが、今ではそういうことができている」と環境に感謝します。感謝という点では、物の手入れを特技の1つに挙げます。「生徒が壊した傘は修理して直しておくんですよ」と笑います。物持ちも良く、19歳の時に買った革靴は手入れを続け、現在も大事に履いていると言います。

学校法人のこれからについて話す奥田理事長

 20年公務員を続け、学校の経営に携わりもうすぐ20年。「次の20年も新しいものに携わりたい」と考えています。「学校法人は無くなりそうなところから何とかつないで来れた。これからは法人を引き継いでもらえる人を育て、長く続く法人にしてもらいたい。能力のある人につないで発展させてほしい。そのために自分も尽くしていきたい」と話しました。

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住所

神奈川県相模原市緑区東橋本2-33-5

問い合わせ

学校法人神奈川経済専門学校

電話

042-773-5729

042-773-5729

メールアドレス

hashimoto@kanasen.ac.jp

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公開日:2023-06-29

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