分娩を取り扱う産婦人科「アクアベルクリニック」(山下守院長)のオープン予定日が今年11月1日に決まりました。現在、秦野警察署向かいの秦野市の所有地(秦野市鈴張町3の25/2881・47平方メートル)で、建物の建設が進んでいます。
秦野市では現在、分娩業務を行う病院等がなく、分娩の空白地となっています。こうした出産環境の問題を受け、秦野市と山下院長が理事長を務める医療法人葵鐘会(所在地・愛知県)が4月に連携協定を締結。建設費用等に市の「産科有床診療所整備等支援事業費補助金」を活用し、新規クリニックを開院することが決まりました。
「アクアベルクリニック」は病床数13床。開院後は月間で40〜50件の分娩の取り扱いを見込む。建物は2階建てを予定しており、病室は全室個室となるといいます。
山下院長は「開院が決まり、秦野市内のみならず、神奈川県の医療界の方々からも大変関心をいただいている。まず『安全第一』、これを確実に行っていきたい」と話す。
同クリニックでは、分娩を起点として産前産後のケア、新生児等の発育・発達に伴うサポート、女性特有の疾患などに対応します。「合併症のリスクを抱えた方など、いろんな妊婦さんがいらっしゃる中で、高次医療機関など周辺医療機関と連携を取りながら、あらゆる方に丁寧に対応していく」と山下院長。同クリニックで出産を希望する妊婦については、開院までの健診等は地元の「はだの南レディスクリニック」(平井規之院長/秦野市立野台1の2の3)と連携体制をとる。
また、アクアベルクリニックの公式WEBサイト【URL】https://aquabells.jp/で診療内容の問い合わせのほか、11月22日以降に分娩予定の人や転院希望者からの相談なども受け付けています。「今後はWEBからの助産師相談なども予定しているので、まずはお問い合わせをいただきたい。開院後は2名以上の医師で対応し、助産師とともにシームレスな医療を提供していく」と話します。
同クリニックでは医療機関だけではなく、行政とも連携し「例えばマタニティコンサートなど、様々なコラボを行っていきたい」と山下院長。9月30日(土)には秦野市保健福祉センターで妊婦を対象とした講演とマタニティヨガのイベントなども検討しているといいます。